ホワイトニング
ホワイトニングとは
ホワイトニングとは、歯の着色を薬剤を用いて取り除き、白くする施術方法です。
歯を削ったり被せものをしたりすることがないので、歯への負担が少ないのが特徴です。
歯の着色の原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- タバコなどに含まれるタール
- お茶やコーヒーなどの茶渋
- 色素の強い食べ物
- 歯石の蓄積
歯のエナメル質の表面だけの着色でとどまっている場合は、歯石除去など歯の表面をクリーニングすることによってある程度の着色は取り除くことができます。一方で、歯のエナメル質の内面まで着色してしまっていたり、もともと歯の色が黄味がかっている人などは、クリーニングでは歯の着色を改善することはできません。そういった、歯そのものの黄ばみを取り除きたいという場合には、前述したとおり漂白作用のある薬剤を用いた「ホワイトニング」の施術が必要となります。
ホワイトニングで実現できること
生まれつき黄味がかっている歯を白くできる
ちょっとした着色や歯石による歯の汚れを除去するクリーニングでは取り除けなかった歯の黄ばみを改善できるのが、ホワイトニングの一番の強みと言っても過言ではないでしょう。どれだけ毎日ブラッシングやフロスなど歯の手入れを心がけている人でも、一生真っ白な歯を維持し続けることは非常に難しいです。また、生まれつき歯が黄色っぽい人もいます。歯の手入れを怠っているわけではないのに黄ばんで見えてしまうことで、歯を見せて笑うことにコンプレックスを覚えてしまうといった人には、ぜひホワイトニングを実践していただきたいです。
口臭を改善できる
口臭の原因は、主に口腔内で増えた細菌によるものです。ホワイトニングに使用する薬剤には、歯を漂白する薬剤もあれば歯の汚れを除去することが目的の薬剤もあります。ホワイトニングをすれば歯の汚れと同時に細菌を除去することにつながり、自然と口臭を改善することができます。さらに、ホワイトニングの施術では、歯に汚れや細菌がつきにくくするコーティングの効果もあります。歯の白さと同時に口臭の予防ができることで、より清潔な口腔環境を手に入れることができるのです。
歯のこまめな手入れをする習慣がつく
一度清潔で白い歯を手にすることができれば、誰もがそれを維持したくなるのは当然のこと。
元の歯が白いと、ちょっとした汚れにもすぐ気づくことができますし、白さや清潔さを維持するためにこまめで丁寧なブラッシングを心がける習慣がつきやすくなります。また、自分の歯がコンプレックスで歯医者に足を運びづらかった人も、ホワイトニングをすることによって歯医者への定期検診に足を運びやすくなるケースも少なくありません。歯を清潔な状態に保つことは、まさに良いことづくしなのです。
クリーニングとホワイトニングの違い
(1)クリーニングとは
虫歯や歯周病の原因となる歯の表面の歯垢や歯石を除去するものです。ほとんどの場合、保険内で診療が可能です。
歯垢(プラーク)は、ネバネバとした細菌の集合体です。歯ブラシで除去する事ができますが、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間など自分だけでは、どうしても磨き残しができてしまいます。磨き残した歯垢は、放置しておくと、虫歯や歯周病の原因になるので、定期的に歯の表面のクリーニングで除去する事が必要です。
歯石というのは、歯垢が唾液の成分により石灰化して固まったものです。歯ブラシでは除去できないので、定期的に歯科医院で歯石除去(スケーリング)を受ける必要があります。
これら歯垢や歯石を除去するクリーニングを行う時、同時に多少の着色汚れであれば除去する事ができます。着色汚れは、ステインとも呼ばれ、コーヒーやお茶・タバコなどにより、歯の表面に付着します。汚れによって歯を黄色〜茶色っぽくするので、見栄えが悪くなります。
上記のとおり、クリーニングには「歯そのものを白くする効果」はありません。あくまでも歯に付いた汚れを取るものであり、口腔環境をケアするためのものです。
歯を白くしたいとお考えであれば、ホワイトニングをご検討されることをおすすめします。
歯のクリーニングの目的は「歯垢、歯石、着色を除去すること」です。
超音波や機械を使用して、歯の汚れを落としていきます。歯についた食べかすから細菌が繁殖したものを歯垢(プラーク)と言います。歯垢は通常であれば丁寧なブラッシングで落とすことができますが、磨き残しにより2〜3日間ほど歯垢が歯に付着し続けると、歯垢が歯の表面で固くなってしまい歯石と呼ばれるものになります。
歯と歯の間や歯と歯茎の境目、奥歯の噛み合わせなど、、毎日意識してブラッシングしていますか?やはり、磨きにくいところ、忘れてしまいがちの部分は磨き残しが多く、歯垢が付着しやすいです。磨き残しから歯垢を付着させないためにも、毎日の丁寧なブラッシングを心がけましょう。
歯垢は唾液中のミネラル成分と結合して石灰化することで歯石に変わります。歯垢であればブラッシングで落とすことができますが、たちまち歯石になってしまうと、ブラッシングで落とすことは難しく、歯科医院にてクリーニングを受けなければ除去することはできません。歯石は一度できるとブラッシングでは落とせず付着し続けるだけでなく、細菌の温床になってしまいます。
そして、歯石の中や周辺に細菌が入り込むことで、歯周病の原因になってしまいます。歯周病とは、口内の細菌が歯肉に炎症を引き起こし歯を支えている骨を溶かしてしまう病気のことです。
歯周病が進行すると、最終的に歯を失ってしまうこともあります。また、歯周病は様々な病気を引き落としたり悪化させる原因になります。
糖尿病や血管の動脈硬化、高齢者の死亡原因としても多い誤嚥性肺炎などの原因となっています。
つまり、クリーニングを行って口内環境を綺麗にすることは、歯だけでなくあなたの健康全般をサポートすることができると言えるでしょう。
また、歯石は細菌の温床になるため、増殖してしまう細菌が口臭の原因になっていることもあります。丁寧に毎日歯磨きをしているのに口臭が気になる方は、歯石に潜む細菌が原因なのかもしれません。
クリーニングで歯の表面の歯垢、歯石、着色を取り除くことで、あなたの歯本来の白さを取り戻すことができます。口内環境を改善し、さらにはあなたの健康の維持、そして本来の白さを手に入れることができるのがクリーニングです。
さらに本来以上の白さを手に入れることができる施術がホワイトニングであり、より白くなり見た目の美しさを手に入れることを目的としています。つまり、クリーニングは口内環境を整えることを目的とし、ホワイトニングは白さや美しさを手に入れることを目的としています。
この点が、クリーニングとホワイトニングの一番の違いと言えます。
ホワイトニングは残念ながら保険適用外になりますが、クリーニングには保険が適用されるものと、適用されないものの2つに分けることができます。治療を目的として歯石除去をする場合保険が適用されます。歯周ポケットの測定や歯と歯茎のX線検査などによって歯石除去の治療が必要だと判断された場合、保険適用になります。
一方、治療を目的とするクリーニングの場合保険は適用されません。
歯の状況に合わせたクリーニングを行いましょう。ホワイトニングを検討させている方も、ホワイトニング前にクリーニングを行うことで、口内環境を整え、ホワイトニングの効果を最大に感じることができます。
(2)ホワイトニングとは
歯そのものの色を白くする施術方法をホワイトニングといいます。歯を削ったりすることなく、歯にホワイトニング薬剤を塗布し、特殊な光を当てることで、歯の色を明るくする方法です。
ホワイトニング方法には、歯科医院で施術を行う「オフィスホワイトニング」と、歯科医院で作成したマウスピースを用いて自宅で行う「ホームホワイトニング」があげられます。どちらも保険の対象ではないので、自費診療になります。
PMTCとは
PMTCとは Professional Mechanical Tooth Cleaningの略のことで、自分で行うブラッシングだけでは取り除くことができない汚れを、歯科衛生士のプロのテクニックと特殊な機械によって取り除きます。クリーニングのため、全く痛みなどはなく、反対に気持ち良いと患者様はよくおっしゃいます。歯石除去に関してはあくまでも歯石を取り除くことが目的であり、PMTCに関しては歯石になる前に汚れを落としてしまうこと、また歯周病が進行していたり、虫歯ができやすい方が定期的に口腔内をきれいにするために行うものです。プロによるこのメンテナンスを続けることで歯周病を予防したり、虫歯を予防することもでき、見た目も非常に美しくなります。
保険診療の歯石取りとPMTC
歯石とは、歯垢に唾液中や血漿中のカルシウムなどが結び付いて石状になった物で、歯ブラシなどでは除去できません。歯石の表面は凸凹しており、小さな穴が無数に開いているため、歯周病菌の絶好の住処になってしまいます。また、歯石が歯周ポケット内にできると、炎症の発生・悪化につながったり、歯石が歯磨きの邪魔をすることで、歯に磨きにくい部分ができて虫歯の原因になったりします。そのため治療の一環としての歯石除去を行います。たとえば歯石が原因となる歯周病や歯肉炎といった病気であれば歯石を取り除くことになります。そのため歯周病の検査を行ったうえで歯周病、歯肉炎といった診断のもと、ブラッシング指導、歯石をとるといった治療手順をたどります。
PMTCは保険が適用となりません。多くの治療が国民皆保険制度によって、一部負担で受けられるのですが、予防を目的とした診療については保険が適用とならないのです。PMTCは病気の治療を目的とした診療ではなく、歯周病や虫歯の予防を目的としていますから、保険が適用とならない自由診療となります。
・バイオフィルムを除去して虫歯を効果的に予防
・着色汚れを除去して歯が白くなる
・歯がツルツルになる
・口臭を予防する
・歯ブラシでは除去しにくい場所の汚れを落とせる
・歯周病や虫歯の早期発見につながる
ホワイトニングのメカニズム
ホワイトニングは、白くしたい歯の部分に、ホワイトニング剤を塗布し、特殊な光を照射して歯の色を白くするものです。ホワイトニングのメカニズムは「エナメル質の汚れの無色透明化」と「エナメル質のマスキング」によるものです。それぞれについて解説していきたいと思います。
(1)エナメル質の汚れ無色透明化
ホワイトニング剤の主成分は、「過酸化水素」や「過酸化尿素」です。塗布したホワイトニング剤に熱が加わると、過酸化水素や過酸化尿素は、「酸素」と「水」に分解され、「酸素」にエナメル質の汚れが結びついて、色素を無色透明に分解します。
(2)エナメル質のマスキング
歯のエナメル質を白くしただけでは、歯は白く見えません。エナメル質の下には象牙質の層があり、もともと黄色みがかった象牙質が透けて見えるためです。
歯を白く見せるためには、過酸化水素が分解してできる「酸素」による「マスキング効果」が働きます。エナメル質は、拡大すると無数の小柱が束になってできています。酸素はこの小柱の形を角状から球状に変化させる事により、歯に当たる光が乱反射するようになり、象牙質の色を隠し、歯が白く見えるようにするのです。
市販のセルフホワイトニングと歯医者のホワイトニングの違いとは
市販のセルフホワイトニングとは
まず、市販されているホワイトニングについてです。
市販のホワイトニングは「セルフホワイトニング」と呼ばれることが多いです。
歯を白くする成分が入った歯磨き粉やマウスウォッシュ、マウスピースをつけてLEDライトを照射することで汚れを浮かすことのできるキットなど、さまざまな商品が存在しています。
いずれの商品も「歯を白くする」ことが主な目的とされていますが、正しく使用できていなければ白さを手に入れることは難しいでしょう。
また、薬機法に準じて国内で市販されているホワイトニングに使用する薬剤も制限がかかっているため、歯医者で行うホワイトニングと比べると効果が弱くなります。
一方で、市販のホワイトニングはドラッグストアなどでも売られていますので、いつでも気軽に始めやすく、かつ安価なものが多いのも特徴です。
セルフホワイトニングの施術について
市販の歯磨き粉
ドラッグストアやインターネットで簡単に手に入る、歯みがき粉タイプやジェルタイプのホワイトニング剤があります。普段の歯磨きと合わせて使用できる便利なものですが、これらの多くは、歯自体の色を白くするものではなく、歯の表面の着色汚れを落とすものになります。
中には研磨剤が多く含まれているものがあります。歯を白くしたい一心で、やみくもにホワイトニング歯みがき粉を使用すると、知覚過敏を起こすなど、歯を傷める可能性があるので注意しましょう。
着色汚れの原因としては、コーヒーや緑茶、ワイン、カレーといった日々の食事で口にするもの、あるいはタバコなどが挙げられます。
長年蓄積した汚れはなかなかブラッシングだけでは取り除くことは難しいとされていますが、着色してまだ日も浅いような場合や、しつこく着色していない場合はこの歯磨き粉を用いることで元の歯の白さを取り戻せるケースもあります。
ブラッシングする際のポイントとしては、歯ブラシを濡らさずにそのままの状態にホワイトニング用歯磨き粉をつけ、歯全体に歯磨き粉が行き渡るようブラッシングすることです。
水で濡らすと歯磨き粉が泡立ち過ぎてしまい、白くなる成分も途中で吐き出さないといけなくなるので効き目が半減する恐れがあるので、なるべく濡らさず丁寧にブラッシングしてください。
一方で、白くしたいからといって強い力でかつ磨きすぎると、歯の表面のエナメル質が傷ついてしまい、汚れが付着しやすい歯になってしまうこともあるので、無理に磨きすぎることはおすすめしません。
市販のマウスウォッシュ
マウスウォッシュの一番の目的は、汚れが付きづらくすることです。
そのため、白くしたいことが一番の目的である場合、マウスウォッシュを使用だけではあまり効果は期待できないでしょう。
マウスウォッシュは、ホワイトニング用の歯磨き粉で歯を磨いた後に使用することで、磨いて汚れを取り除いた歯に、新しい汚れや菌を付着させることを防ぐことができます。
よって、歯磨き粉とマウスウォッシュの併用によって、白い歯を維持しやすくなる口腔環境が整います。
また、汚れや細菌が口腔内に残ることを防いでくれるため、口臭予防にも非常に効果があるのがマウスウォッシュの特徴です。
マウスピース
ホワイトニング用マウスピースは、マウスピースの内面に薬剤を塗布し、それを直接歯に当てることで歯を白くするということが目的です。
歯磨き粉やマウスウォッシュと比べ、比較的長時間歯に薬剤がついているため、市販のホワイトニングの中では最も効果を見込めると言えます。
商品によっては、マウスピースをつけると同時にLEDを照射することでより白くなる効果を高めるといったものもありますが、あくまでも歯表面の汚れがきちんと落とされていることが前提となります。
まずは歯の表面の汚れを歯磨き粉やマウスウォッシュを使用してきちんと落とした上で使用するようにしてください。また、一度の使用で30分以上は薬剤をつけっぱなしになる商品が大半ですので、何か用事があるときには使用する時間やタイミングを考えてからホワイトニングを行うようにしましょう。
歯のマニキュア
爪に塗るマニキュアのように、歯の表面に自分で歯専用のマニキュアを塗る方法です。手軽に自分で行うことができます。インターネットなどで、2000円程度で販売されており安価です。
簡単に白くすることができますが、自分の歯の上にあくまで“塗っているだけ”なので、時間が経つと自然に剥がれてきてしまいます。一時的なものとして使用するのが良いでしょう。
ただし、歯のマニキュアはきちんと落とさなければ、歯に汚れが溜まる原因になります。落とし残しを作ってしまうと、そこに歯垢が溜まり、虫歯や歯周病の原因となります。歯と歯の間や歯と歯ぐきの間にマニキュアが付着してしまうと、簡単に落とすことが難しい場合もあります。ですから、どうしても一時的に白くしたいという場合以外は、あまりおすすめできない方法です。
歯科医院のホワイトニングとは
ここまで市販のホワイトニングアイテムについてご紹介をしてきましたが、歯医者のホワイトニングとは一体どういったものなのか、市販との違いは何かについてご紹介をしていきます。
歯医者のホワイトニングには、大きく分けて2種類の施術方法があります。
一つ目は歯医者に通院をして行う「オフィスホワイトニング」。
もう一つは、歯医者から処方された薬剤やマウスピースを使って自宅でホワイトニングを行う「ホームホワイトニング」です。
どちらのホワイトニングに関しても、まずは自身の歯の状態をチェックした上で施術が開始されます。
歯科医師だから取り扱いできる過酸化水素や過酸化尿素といった薬剤を配合した薬剤を処方してもらえることで、より確実に白さを手に入れることができるといった点が歯医者のホワイトニングの特徴です。
一方で、歯医者でのホワイトニングは自費治療となりますので、保険は効きません。
安く気軽に試してみたいだけだという方には少しハードルが高くなってしまうかもしれませんが、歯医者によってホワイトニングの値段も変わりますのでまずは費用をチェックしてみると良いかもしれません。
歯科医院のホワイトニングの施術について
歯医者でのホワイトニングについては、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類がありますが、まずはどちらのホワイトニングでも歯の状態のチェックは欠かせません。
歯のチェックを行った上で、虫歯や歯肉炎がある場合は薬剤が染みたり効果が薄れてしまうことがありますので、その治療を先に行うこともあります。
また、歯の白さについても相談をしながら決めていくことができます。
「白過ぎて違和感がある」
「思ったほど白くならなかった」
といった、理想とのギャップが生まれることが少ないです。
歯科医師と相談の上で理想の白さに合わせた薬剤を処方してもらえるので安心感があります。
オフィスホワイトニング
歯の状態のチェックや理想の色を決めたあと、オフィスホワイトニングでは歯医者に何度か通って歯科医師や歯科衛生士に施術をしてもらいます。
歯が白くなる実感を早く得やすいので、すぐに白くしたいという人にはおすすめの施術方法です。
最近では完全予約制の個室で施術を行うことができる歯医者も多く、歯医者にいくというよりも美容サロンに足を運ぶような気分でゆったりと施術ができるようなところもあります。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、自宅でホワイトニングを行うことができるので、日々仕事が忙しく歯医者に足を運ぶ余裕がない人におすすめです。
「家で行うホワイトニングだったら市販のものとあまり変わらないのでは?」
という風に思う人もいるかもしれませんが、歯医者でしか処方されない漂白作用の強い薬剤を使えたり、自分の歯にあったマウスピースを使用できるので、非常に高い効果が期待できます。
オフィスホワイトニングと同様、まずは歯の状態や白さを決めた後に、自分の歯にあったマウスピースを作成します。
自分の歯の形に合わせたマウスピースで施術ができるため、色むらなども出にくいのがポイントです。
作成したマウスピースに処方され薬剤を流し込み、1時間〜2時間ほどマウスピースを装着することでホワイトニングをしていく流れになります。
それぞれのホワイトニングのメリット・デメリット
市販のホワイトニングと歯医者のホワイトニングについてご紹介をしてきましたが、これらを比較した時のそれぞれのメリットとデメリットについて整理をしてみました。
市販のホワイトニング メリットとデメリット
メリット
まずはなんといっても安価で気軽に始めることができるという点です。
また、歯医者に足を運ぶこともないので始めたいと思ったらすぐに手にとって始めて見ることができるのは市販のホワイトニングの良さでしょう。
また、さまざまな種類のホワイトニング用キットが用意されているので、色々試しながら自分の歯にあった商品を探していくのも楽しいかもしれません。
デメリット
確実に歯を白くしたいという方には、その期待に応えられる商品になかなか出会えない、あるいは薬剤が弱くて白くなりづらいといった不満をもってしまうかもしれません。
まずは歯の歯石を取り除く必要があったり、虫歯や歯肉炎がある場合もありますので、そういった他の要因によてうまくホワイトニング剤が機能しない場合があるのが懸念点です。
歯医者のホワイトニング メリットとデメリット
メリット
歯医者で行うホワイトニングは、歯の状態をチェックした上で薬剤や施術方針を決定していくため安心・安全です。
自分の歯の悩みや理想の白さに合わせた施術が可能なため、歯の白さも理想な白さを得られやすいのが一番のメリットです。
また、その人のライフスタイルに合わせてオフィスホワイトニングかホームホワイトニングかも選ぶことができます。
早く歯を白くしいたい方で通院の時間に余裕がある方にはオフィスホワイトニングがおすすめですし、通院の余裕はないけれど、自分のペースで確実に白くしていきたいといった方にはホームホワイトニングが合っています。
白さの持続性が高く、定期的な歯の健康チェックの機会が作れるのも歯医者のホワイトニングならではの魅力でしょう。
デメリット
デメリットとしては、自費治療になるため、ホワイトニングにお金をかけられない人には少しハードルが高いものとなってしまいます。
ホワイトニングがより身近なものになっていることで、とりあえず興味を持って始めてみたいという人は多くいらっしゃるかと思います。
まずはお試しがてらホワイトニングがどんなものか経験してみたいという方なら、市販のマウスピースと薬剤、歯磨き粉などから始めて見て様子を見るのも良いかもしれません。
また、一度ホワイトニング施術を開始すると並行して虫歯治療や歯周病治療はできないので、治療する順序を間違えないようにしましょう。
白さレベル最高を求めるなら歯科のホワイトニングを
どういった目的でホワイトニングをしたいのか、どういった白さを希望し、どれくらいの期間その白さを継続させたいのか、予算は何円くらいを考えているのかなどによって、おすすめできるホワイトニングは異なってきます。
しかし、どのホワイトニングにおいても共通して言えるのは、単に歯を白くして終わりではなく、そもそもの歯の健康状態を良好に保つことが最も大切なことだということです。
何かしら歯にトラブルを抱えていると、市販のものでも歯医者のものでも効果は得づらいです。
まずは歯や歯茎の健康状態を知ることは、今後の口腔環境を良好に保つためには必要不可欠です。
あなたが本気で歯を白くし、そして健康な口腔状態を目指しているのであれば、ぜひまずは歯医者に足を運ぶことをおすすめします。
その上でホワイトニングをしても良い歯かどうかを確認してもらい、あとは予算感や求める白さやその期間などを歯科医師と相談してみてはいかがでしょうか?
あなたがせっかくホワイトニングに興味をもったのであれば、後悔のない方法を選んで、白く健康な歯を確実に手に入れましょう。
歯科ホワイトニングの種類とメリット・デメリット
オフィスホワイトニングについて
まずはオフィスホワイトニングから見ていきます。
オフィスホワイトニングでは、歯医者に通って歯科医師が最初から最後まで一貫して施術を行っていきます。
たった一度の通院ではなく、理想としている歯の白さに合わせて定期的に複数回通院しながら施術を進めていくことが特徴です。
また、歯科医師による施術となりますので、来院さえすればあとは歯科医師にお任せでホワイトニング施術が進んでいくのもオフィスホワイトニングの特徴として挙げることができます。
オフィスホワイトニングのメリット
オフィスホワイトニングのメリットとしては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 歯科医師に施術をお任せできる
- 早い段階で白さを実感できる
- 施術中に違和感を感じてもすぐに対処してもらえる
オフィスホワイトニングの最も大きなメリットとしては、何と言っても歯科医師に施術をお任せできるという点です。
歯医者にさえ足を運べば白い歯が手に入るというのはとても楽ですし、安心感も大きいので初心者の方にもおすすめできます。
さらに、他のホワイトニング方法に比べても歯の白さを短期間で実感することができるのも魅力の一つです。
施術前には歯の白さを歯科医師と相談し、理想の白さを伝えた上で施術を開始しますが、早ければ一回のホワイトニングでその白さに近づいたという実感を得られる人もいます。
もし、ホワイトニング施術をしている最中に、薬剤が染みたり痛みを感じるというようなことがあっても、すぐに歯科医師に相談をして対処してもらいながら施術を進められます。
このような安心感も、通院しながら施術をするオフィスホワイトニングならではのメリットです。
オフィスホワイトニングのデメリット
一方で、オフィスホワイトニングのデメリットについてもいくつか挙げていきます。
- 通院に時間をとられる
- ホームホワイトニングに比べると白さの持続性は劣るケースが多い
オフィスホワイトニングに関しては、やはり通院しなければならないため、通院の時間を定期的に確保する必要があります。
仕事の都合などでなかなか通院の時間をつくることが難しいという人には少しハードルが高くなってしまうかもしれません。
また、オフィスホワイトニングでは即効性をもって白さを手に入れることができますが、その白さの持続性という部分で見たときには、ホームホワイトニングよりも持続性は弱いとされています。
もちろん、こまめな手入れや後戻りを防止するためのホワイトニングを追加することによって白さは継続させることができますので、ホワイトニングを開始する前の状態にまで戻って1から施術し直さないといけないといったような心配はありません。
オフィスホワイトニングをおすすめできる人
先述した通り、オフィスホワイトニングは「白くなる速さ」「施術を任せることができること」が特にポイントとなります。
そのため、
- 短期間で歯を白くしたい人
- 面倒くさがりな人
- 初めてで施術することに不安がある人
といった人には、オフィスホワイトニングはぴったりな施術方法になると思います。
例えば、結婚式を控えていて、本番までに確実に歯を白くしたいといった人にはオフィスホワイトニングはぴったりです。
理想の歯の白さを決め、本番までに白くするための施術計画を歯科医師と相談しながら進めていくことができるので、安心して施術することができます。
実際の施術の流れ
- まずはホワイトニングを行う前に口腔内の状態をチェックします。
その上で必要に応じてクリーニングを行い、歯の隅々まで清潔な状態をつくります。 - ホワイトニングの施術説明に入り、このときに来院回数や歯の白さについても相談をしていきます。
もちろん、使用する薬剤や自宅での手入れについても説明を受けるので、安心してホワイトニングを始めることができます。 - オフィスホワイトニングではそれから複数回に分けてホワイトニングを行い、理想の白さにまでホワイトニングすることができればしばらく通院する必要はありません。
- 数ヶ月後に、後戻りを防ぐための追加ホワイトニングを行ったり、必要に応じてクリーニング等も行うことで、口腔内を綺麗な状態に保ちます。
ホームホワイトニングについて
ホームホワイトニングでは、最初に歯の状態をチェックし、ホームホワイトニングに必要な薬剤・マウスピース等を準備します。
これらの準備ができれば、その後は自宅でホワイトニング施術を自分で行うという方法になります。
自宅でホワイトニングをしながら、一定期間でホームホワイトニングがうまくできているか途中経過をチェックするために来院することなどはありますが、基本的には自宅にいながら施術をしていくため自分のペースで進めやすいというのが大きな特徴です。
ホームホワイトニングのメリット
ホームホワイトニングのメリットとしては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 何度も歯医者に通院する必要がない
- 夜間など自分の都合の良いときに自宅で施術できる
- ホワイトニングの効果の持続性が高い
ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングと違って自宅で施術をするものになるので、通院する回数は圧倒的に少なくなります。
通院する時間を確保する必要がないので、仕事終わりの平日夜遅くや寝る前などの時間を有効活用してホワイトニングすることができるのは最大のメリットだと言えます。
また、ホームホワイトニングでは徐々に歯を白くしていきますので、ホワイトニングの効果が出るのは緩やかですが、その分持続性が高いことも魅力です。
ホームホワイトニングのデメリット
一方、ホームホワイトニングのデメリットとしては以下の通りです。
- 求めている白さになるまで一定期間がかかる
- 自宅での施術を忘れずに継続させる習慣をつくらないといけない
- 歯科医師に指導された通りに正しく施術できていなければ効果が薄れる
デメリットとしては、歯医者で決めた白さに達するまで、少し時間がかかってしまうことや、緩やかに歯が白くなっていくことから劇的に白くなったという実感を得にくいという点が挙げられます。
実感は得づらいかもしれませんが、最初の頃の歯の色を覚えておき、一定期間経った後の歯の色を比べると確実に白くなっていますので、焦らず継続して施術を行うようにしてください。
また、確実な効果を得るためには施術の方法を間違えないこと、指導された通りのペースで施術をする習慣をつけることは非常に重要となります。ホームホワイトニングは自宅でできるという自由度がある分、自分自身が正しく施術できていなければ効果は薄れてしまいます。
どれだけ効果のある薬剤や自分の歯にあったマウスピースを用意してもらっていても、施術を怠ってしまえば効果が出ないのは当然です。
せっかく行うホワイトニングで理想の歯の白さを手に入れるためにも、自宅での施術は正しい方法で実行できるように徹底してください。
ホームホワイトニングをおすすめできる人
ホームホワイトニングは「自分のペースで施術ができること」「白さが持続しやすいこと」がポイントとなります。
おすすめできる人としては、
- 歯医者に通う時間がない人
- 自分で施術を行うことに抵抗がない人
- 一定期間歯の白さを持続させたい人
といったことに当てはまる人です。
普段仕事が忙しくて歯医者の開院時間に間に合わない人、自分で計画的に施術することが億劫に感じない人、多少手間がかかっても、長期間歯の白さを保つことを優先したい人などはオフィスホワイトニングよりホームホワイトニングの方が合っているでしょう。
実際の施術の流れ
- まずはホワイトニングを行う前に口腔内の状態をチェックします。
その上で必要に応じてクリーニングを行い、歯の隅々まで清潔な状態をつくります。 - ホワイトニングの施術説明に入り、このときに歯形をとってマウスピースを作成し、歯の白さについても相談していきます。
使用する薬剤や自宅での施術方法についても説明を受けるので、自宅でも安心してホワイトニングを始めることができます。 - ホームホワイトニングのキットを使って、自宅で歯科医師からの説明通りに施術をしていきます。基本的には自宅での施術となりますが、数週間経ったタイミングで、正しくホワイトニングができているかをチェックする機会を設けます。
- ホワイトニング完了後数ヶ月経ったあとに、後戻りを防ぐための追加ホワイトニングを行ったり、必要に応じてクリーニング等も行うことで、口腔内を綺麗な状態に保ちます。
ホワイトニングの費用
ホワイトニングは自費診療
まず、知っておきたいのは、ホワイトニングは“自費診療”だということです。そもそも健康保険とは、怪我や病気をした時に、少ない自己負担で最低限の治療を受けられるようにする制度です。ですから見た目の美しさを目的とするホワイトニングは保険適用にはなりません。
自費診療の料金設定は、基本的に歯科医院が自由に設定できます。
オフィスホワイトニング
(1)オフィスホワイトニングの種類
オフィスホワイトニングの多くは、海外で開発されたホワイトニングシステムを使用しています。代表的なものには「ズーム」「ビヨンド」「ティオン」「ピレーネ」などがあります。それぞれホワイトニングマシンやホワイトニング薬剤の種類が異なり、効果の程度も異なってきます。
(2)オフィスホワイトニングの効果と料金の目安
代表的なホワイトニングシステムの効果と料金の目安を紹介していきたいと思います。料金は様々ですが、単に安ければ良いというものではありません。1回の効果が少ないホワイトニングシステムの場合には、理想の白さにするためには、何度か施術を受けなくてはなりません。
ホワイトニング剤の主成分である過酸化水素の濃度も目安として記してあります。過酸化水素の濃度が高い程、1回で高い効果が得やすくなります。
a. ズーム
1回の施術で6〜8段階白くする事ができ、ホワイトニング効果が高いのが特徴です。過酸化水素の濃度は25%で、料金は1回3万円〜5万円程度です。
b. ビヨンド
ズームを参考に中国の企業が開発したホワイトニングシステムです。1回の施術で2〜3段階白くする事ができます。安価なハロゲンライトが使用されているため、比較的安く施術を受ける事ができるのが特徴です。過酸化水素の濃度は35%で、料金は1回1万円〜3万円程度です。
c. ティオン
日本の企業が開発したホワイトニングシステムで、1回の施術で約3段階白くする事ができます。過酸化水素の濃度は23%で、料金は2万5千円〜5万円程度
d. ピレーネ
1回の施術で1〜2段階白くする事ができます。過酸化水素の濃度は3.5%と薄めで、痛みやしみる事が少ないのが特徴ですが、1回の効果が低いのが難点です。料金は、1〜2万円程度です。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、まず自分の歯に合ったマウスピースを歯科医院で作成してもらう必要があります。ですから最初はマウスピースとホワイトニング剤を合わせて購入します。その後、必要に応じてホワイトニング剤を追加購入していく方法が一般的です。
歯科医院によって、マウスピースとホワイトニング剤何本かをセットにした価格を提示している場合もあり、金額設定の方法は様々です。
ホームホワイトニングの相場は、おおよそどのホームホワイトニングの場合でも、マウスピースと合わせて3万円程度です。2週間分のホワイトニングジェルが含まれています。ホワイトニングジェルの追加購入は、1〜2週間分で、5千円〜1万円程度です。
デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニング両方を行い、より白くする事ができ、白さをキープできる最良の方法です。両方の料金がかかるので、その分高額になりますが、長く白さを持続するためには良い方法だと言えます。ホームホワイトニングのマウスピースを一度作ってしまえば、ジェルの追加購入をするだけで、白さのコントロールをすることができます。
歯科医院によっては、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングをセットにすることで、割安になるプランがある場合もあります。
おすすめのホワイトニング方法
数あるホワイトニング方法の中でも、特におすすめしたいのが「歯医者でのホワイトニング」です。歯の専門家である歯科医師が、あなたの歯の状態をチェック・把握した上で施術をしてくれるため、安心・安全なホワイトニングが実現できます。「仕事が忙しくて毎回歯医者に通う自信がない……。」という方には、歯医者が提供するホームホワイトニングがあるので、それをおすすめします。歯医者のホワイトニングだからこそ得られるメリットは以下の通りです。
自分好みの白さを選べる
歯医者で行うホワイトニングでは、歯科医師と相談をしながら自分が求めている歯の白さを選ぶことが可能です。
自分の歯の状態と理想の白さを相談した上で施術を行うため、
「理想の白さとほど遠い」
「白くなりすぎて肌の色と合わない」
といったトラブルが圧倒的に起こりづらいのが魅力の一つです。
最近では、自分自身でホワイトニングを行うキットを用意して行う「セルフホワイトニング」も注目を浴びています。しかし、この場合は歯科医師と相談をして施術をするわけではありませんので、想像している白さを実現できないこともあり注意が必要です。
歯の色が後戻りしづらい
歯医者で行うホワイトニングでは一人ひとりの歯の状態をみた上で理想の白さを実現するためのホワイトニング剤を使用していきます。ホワイトニングの効き目が弱い・強すぎるといったトラブルが少ないだけでなく、白さを持続しやすいことも歯医者でのホワイトニングの特徴です。ホワイトニングの持続性だけを考えるのであれば、歯医者に通院して行う「オフィスホワイトニング」よりも、歯医者で用意されたマウスピースと薬剤を自宅で使用して行う「ホームホワイトニング」がより効果的だとも言われています。
ホワイトニングをおすすめできない人とは
ここまでホワイトニングの仕組みやメリットについて説明をしてきましたが、ホワイトニングをすることができない、あるいはしても効果が出にくい人もいます。
以下の項目に当てはまる人は、ホワイトニングを行う前に必ず歯科医師へご相談することをおすすめします。
虫歯がある人
虫歯がある場合、虫歯治療とホワイトニングを並行することはできません。
虫歯は常に進行してしまうものですので、ホワイトニングを先に行ってしまうと、その間にどんどんと虫歯が広がる恐れがあります。
せっかく綺麗にした歯が虫歯によって黒くなってしまったり、ホワイトニングの施術期間中に虫歯による痛みを引き起こしてしまうことを避けるためにも、先に虫歯治療は終わらせておきましょう。
さらに、虫歯がある状態でホワイトニングの施術をしてしまうとホワイトニングの薬剤が虫歯に染みて痛むケースもあります。
結果としてホワイトニングを中断せざるを得ないケースを考えると、やはり虫歯治療は最優先で対応した上でホワイトニングをすることをおすすめします。
歯肉炎や歯周病がある人
虫歯と同様、歯肉炎や歯周病も知らないうちに症状が進行して悪化する恐れがあります。
歯肉炎は歯茎の炎症で、それがより悪化してしまったものが歯周病です。
歯周病になってしまうと歯を支えることができなくなり、最悪の場合歯を失ってしまうことも。
ホワイトニングでいくら歯を白くしても、その歯を失ってしまっては意味がありません。
さらに、歯肉炎や歯周病があるとホワイトニングの施術を行う際に出血しやすく、この出血にとってホワイトニングの薬剤の効果が衰えてしまうこともあります。
そのため、歯肉炎や歯周病を患った状態でのホワイトニングはおすすめすることができません。
また、歯肉炎や歯周病が虫歯よりも厄介なのは、発症や進行に気付きにくいという点です。
自分の歯は健康だと思っていても、実は歯肉炎あるいは歯周病を発症してしまっているケースも多くあります。
歯医者でのホワイトニングでは、ホワイトニングを行う前に必ず口腔内の状態をチェックしますので、安心してホワイトニングを行うことができます。
詰め物や被せ物をしている歯が多い人
ホワイトニングでは、もともと虫歯などの治療で詰め物や被せ物(銀歯など)をしている箇所は薬剤の効果が出ません。
詰め物や被せ物はいわゆる人工物ですので、これらを白くすることは不可能なのです。
過去に複数の虫歯治療を行い、その詰め物の変色をどうにかしたいといった悩みを抱えている方は、ホワイトニングではその悩みを解消することができません。
このようなお悩みをもつ方は、詰め物自体を白い材質のものに変えたり、銀歯をセラミックに変更するといった治療法をおすすめします。
これらの治療を完了させた上で、残りの健康な歯を詰め物やセラミックの色と馴染むような白さにホワイトニングするといった流れで治療をしていけば、変に詰め物の部分だけが目立つといったこともなく、かつ白く美しく健康な歯を手に入れることができます。
歯の表面にフッ素加工をしている人
フッ素は歯を溶かす「酸」に対して働きかけ、歯が溶けるのを防ぐ役割をもっています。
虫歯治療をした後などはフッ素加工を施して虫歯の再発を防ぐことがあります。
しかし、このフッ素加工はホワイトニングの薬剤が歯に浸透するのを妨げてしまいます。
フッ素加工が十分に施された歯にはホワイトニングの効果が薄れてしまう恐れがあるため、歯科医師に確認をした上でホワイトニングをするかどうか判断した方が良いでしょう。
ホワイトニングの種類
オフィスホワイトニング
歯科医院で行うホワイトニングです。
高濃度の薬剤を塗布して専用のライトで活性化します。
施術時間は約2時間で即効性があるのが特徴です。
ホームホワイトニングに比べて色の後戻りが早いので、最善の白さを維持するためにホームホワイトニングと併用すると効果的です。
ホームホワイトニング
マウスピースを作成して自宅で行うホワイトニングです。
マウスピースにホワイトニングジェルを入れて2時間以上装着します。
個人差がありますが約2~4週間で効果が得られます。
希望の白さまで自分のペースで続けられることと、比較的色の後戻りが少ないことが特徴です。
またジェルを追加購入すれば後戻りした後も繰り返しホワイトニングすることができるので、定期的に行うことで白い状態を維持することができます。
デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用するホワイトニングです。
ホワイトニングのメカニズム
ホワイトニングは、白くしたい歯の部分に、ホワイトニング剤を塗布し、特殊な光を照射して歯の色を白くするものです。ホワイトニングのメカニズムは「エナメル質の汚れの無色透明化」と「エナメル質のマスキング」によるものです。それぞれについて解説していきたいと思います。
(1)エナメル質の汚れ無色透明化
ホワイトニング剤の主成分は、「過酸化水素」や「過酸化尿素」です。塗布したホワイトニング剤に熱が加わると、過酸化水素や過酸化尿素は、「酸素」と「水」に分解され、「酸素」にエナメル質の汚れが結びついて、色素を無色透明に分解します。
(2)エナメル質のマスキング
歯のエナメル質を白くしただけでは、歯は白く見えません。エナメル質の下には象牙質の層があり、もともと黄色みがかった象牙質が透けて見えるためです。
歯を白く見せるためには、過酸化水素が分解してできる「酸素」による「マスキング効果」が働きます。エナメル質は、拡大すると無数の小柱が束になってできています。酸素はこの小柱の形を角状から球状に変化させる事により、歯に当たる光が乱反射するようになり、象牙質の色を隠し、歯が白く見えるようにするのです。
ホームホワイトニングとは
ホームホワイトニングとは
ホームホワイトニングというのは、ご自身の歯の型に合うマウスピースを作製し、そのマウスピースにホワイトニング用ジェルを入れて装着することで歯を白くするホワイトニング方法です。マウスピースというと歯軋り用のマウスピースや、マウスピース矯正のマウスピース、スポーツ経験のある方はスポーツ用のマウスピース等をイメージされるかと思います。これらのマウスピースに比較するとホームホワイトニング用マウスピースの厚みは薄く、素材も柔らかいため違和感をあまり感じずに使用される方が大半です。
そしてホームホワイトニング用マウスピースやホームホワイトニング用のジェルにはいくつかの種類があります。ご自身が選ばれるクリニックがどのようなタイプのマウスピースやジェルを使用されているかという事もホームホワイトニングを始める上での重要ポイントです。
マウスピースのタイプ
1. 液溜まりがあるものとないもの
マウスピースのジェルを入れる部分に液だまりがついているタイプのマウスピースとついてないタイプのマウスピースがあります。液だまりがついているものはジェルを入れる部分が分かりやすいという利点がありますが、液だまり部分にもジェルが入るため、ジェルの消費量が多くなります。
一方、液だまりがないタイプのものはジェルを自分で感覚的に入れるため慣れるまでに少し時間を要しますが、慣れてくるとジェルの消費量は液だまりがあるものに比べると少なく、1本のジェルを使用できる回数が増えます。
2.マウスピースの辺縁の形態
マウスピースの辺縁の形態には歯茎をしっかり覆うものと歯茎はほとんど覆わずに歯と歯茎の境目くらいに辺縁を設定しているものの2種類があります。歯茎をしっかり覆うものはしっかりと歯に吸着しやすく安定しやすい反面、歯茎を覆っているのでジェルの量を誤ると歯茎にジェルが付着し、痛みの原因になります。歯と歯茎の境目くらいに辺縁を設定しているマウスピースは歯茎への負担が少なく、また装着感も歯茎を覆っているものと比較すると違和感が少ないです。しかし、マウスピースの劣化自体は歯茎全体を覆うものに比較すると早く、マウスピースが緩みやすい(歯へのフィット感が緩くなる)です。
ホームホワイトニング用ジェルの種類
ホームホワイトニング用ジェルの主成分は主に過酸化尿素です。この過酸化尿素の濃度が高いジェルの方が短時間で得られるホワイトニング効果が高い傾向にあります。また、ジェルには日本国内で認可されたものと未認可のものがあります。認可されている製品の濃度は過酸化尿素10%の製品がほとんどです。10%よりも高い濃度のジェルは未認可製品である可能性が高いですが、未認可であるからと言って安全ではないという訳ではありません。
ホームホワイトニング用ジェルの未認可製品のジェルは輸入元の国では認可されている製品です。また、海外から濃度の高いジェルを輸入する際には必ず、歯科医師免許の提出が必要であり、未認可製品の使用は必要に応じて歯科医師が治療に用いてよいとされています。ですので、高濃度のジェルを使用される場合には歯科医師より説明を受け使用することが大切です。
ホームホワイトニングのメリット
ホームホワイトニングのメリットはマウスピースの型取りのみ歯科医院に行く必要がありますが、その後は来院せずに自分の空き時間でホワイトニングをすることができる点です。忙しい方には特におすすめです。また、ホームホワイトニングは飲食中以外はいつでもご使用頂けるという点もメリットの一つです。お仕事や家事をしながらの装着も可能なので、時間を有効に使って頂けます。
そして、ホームホワイトニングの最大のメリットが色もちの良さです。ホームホワイトニングで白くした色味は長持ちしやすいため、一度白くなるとその後の白さをキープして頂きやすいです。
ホームホワイトニングのデメリット
ホームホワイトニングのデメリットは白くなるスピード自体が比較的緩やかなため、白さを感じるまでにお時間がかかることです。現状の黄ばみの程度にもよりますが、効果を感じ始めるのに数週間かかることが大半です。
また、ご自身のコントロール下で行うため、時間を見つけにくい方には継続が難しいという点もデメリットとして挙げられます。
痛みに関してのリスクですが、痛みが出た場合には一過性であることと、装着時間やジェルの濃度を下げることによって調節が可能になります。
セルフホワイトニングとは
自分で歯を白くする方法
自分でもっと手軽にホワイトニングを行いたいという方には、次のような方法があります。しかし、あまり効果が期待できない場合も多く、デメリットもありますので、あまりおすすめできない部分もあります。自分で歯を白くする方法がどのような方法なのかを知った上で、自分の判断で行うようにして欲しいと思います。
(1)セルフホワイトニングとは
最近、増えている方法で、自分自身で歯にホワイトニング薬剤をつけ、ライトを当て、ホワイトニングを行う方法です。いわゆるエステサロンと同じような感じだと捉えていただくと良いと思います。
日本の法律では、歯科医師と医師・歯科衛生士以外は、口の中に触れるのは違法となります。そのため、お客さん自身が自分の手で口の中に触れる事で、エステサロンのような所でも、ホワイトニングを行うことができるというものです。
セルフホワイトニングでは、歯科医院で使用するような過酸化水素が入った薬剤は使用できないため、ポリリン酸・メタリン酸・重層など市販の歯磨き粉と同じ成分の医薬品以外のものを使用しています。歯を白くする効果は疑問です。実際、歯の表面の汚れが取れる程度で、歯自体の色味を明るくすることは難しいでしょう。
(2)ホワイトニング歯磨き粉
通常の歯磨き粉と同じように使用することで、歯を白くすることができるものです。こちらも、歯自体の色を白くするというよりは、歯に付いた着色を落とすものです。オフィスホワイトニング後のアフターケアとしての利用は、とても効果的ですので、おすすめです。
ホワイトニング歯磨き粉は、様々な商品が市販されています。注意点として、市販されているものの中には、研磨剤が多く含まれているものもあり、場合によっては、使用しすぎると歯を傷つけてしまうものがあります。使い方を必ず守るようにしましょう。
(3)歯のマニキュア
爪に塗るマニキュアのように、歯の表面に白い色のコーティング剤を塗る方法です。実際に歯が白くなるわけではありませんので、化粧品のようなものと考えるのが良いでしょう。自分で塗るので、塗りムラが出る可能性が高く、きちんと除去しきれない場合などは、プラークや着色汚れが付着する原因となるので注意が必要です。
(4)歯科でのみ購入できるホームホワイトニング
ホワイトニングサロンや市販のホワイトニング剤と違い、歯科医院でのみ取り扱いが許可されている過酸化尿素配合のホワイトニング剤=医薬品を使用できるので、自分で行うホワイトニングですが、歯科医院で行うホワイトニングと同様の効果を得ることができます。
セルフホワイトニングで歯が白くならない理由
1.実際得られる効果と「白い」という表現の間にギャップがある
セルフホワイトニングで得られる効果は歯の表面の汚れが落ちることにより感じるものです。「汚れがついていた状態よりは白くなった」と感じるというものなので、歯の表面が汚れていた方は汚れが落ちたことにより白くなったと感じる場合があります。この汚れが落ちることで得られる歯の色味のことをセルフホワイトニングでは歯本来の白さと表現しているのを見受けますが、残念ながら歯本来の白さ=歯が白く見えるという訳ではありません。
歯本来の白さというのは汚れがついていない場合のもともとのご自身の歯の状態の色味のことを指しています。このもともとの歯の色味には個人差がありますが、日本人の平均の歯の色味自体がそもそもとして人から見ると黄色いと感じる場合が多いです。
日本人の平均の黄ばみの程度というのは「白い」と表現するのは少しオーバーかもしれません。また歯を白くしたいと思われる方に実際にシェードガイドを歯に当てて見て頂くと、8割以上の方が医療ホワイトニングで目指される白さを目指したいと仰られます。
ご自身が目指したい歯のお色味はどの辺りのお色味でしょうか?なりたい歯の色味によってセルフホワイトニングなのか医療ホワイトニングなのか選ぶホワイトニングの種類が変わります。
2.施術の直後は歯の表面が乾燥しているので一時的に白く見える
これは医療ホワイトニングでも同様ですが、施術直後は最も歯が白く見えます。理由は歯の表面に薬剤を塗布しライトを照射することにより歯の表面が一時的に乾燥するからです。歯の表面が乾燥している状態というのは唾液で歯が濡れている状態よりも歯が白く見える傾向にあります。この乾燥状態は施術後数時間で改善しますが、改善した後も医療ホワイトニングは歯自体に薬剤が直接作用しているので白さを実感して頂きやすいです。しかし、セルフホワイトニングでは薬剤が歯の表面の汚れに作用し、歯自体に作用している訳ではないので乾燥状態が改善すると施術前とあまり変化のない状態に戻ってしまうという場合が多いです。実際にセルフホワイトニングをご経験された方のお話では、直後は白くなったように感じるが直ぐに戻ってしまうので、週に1回ほどの頻度で通わなければならなかったという事をお伺いしました。
セルフホワイトニングと医療ホワイトニングの比較
実際セルフホワイトニングと医療ホワイトニングではどのような違いがあるのでしょうか?価格や頻度、メンテナンスなどで比較してみましょう。
セルフホワイトニング | オフィスホワイトニング(医療) | ホームホワイトニング(医療) | |
効果 | 歯のもともとの色味 | 自然で透明感のある白さ | 自然で透明感のある白さ |
通院 | 必要 | 必要 | 不必要 |
頻度 (白くしていく時期) | 週に1〜3回 | 2〜4週間に1回 | 週に3回以上の使用 |
頻度 (メンテナンス) | 2週間に1回程度 | 3〜4ヶ月に1回程度 | 月に2〜3回の使用 |
所要時間 | 約30〜60分 | 約60〜90分 | 約30分〜2時間 |
価格相場 | 1回3,000〜5,000円 通い放題サブスクタイプ 月額10,000 〜20,000円 | 1回15,000 〜50,000円 | 20,000〜40,000円 |
いかがでしょうか?メンテナンス期間まで含めたトータルで考えるとセルフホワイトニングが安いとは一概に言えないかもしれません。
目指したい歯のお色味やご予算に応じて適切なホワイトニングを選んで頂けるのが患者様にとって最も良いと思います。
ホワイトニングの効果の現れ方と白さを持続させる方法
白さの基準とは
ホワイトニングの効果を測る時には、一般的に歯の色見本であるシェードガイドが用いられます。歯の色を明るさ順に左から並べてあるものです。ホワイトニング前後に、このシェードガイドと歯を見比べて、どの程度歯が白くなったかを判断する事ができます。
時々患者さんの中で「一番白くしたい!」と真っ白な紙のような明るい白をイメージして来られる方がいますが、実は白すぎる色は、不自然であったりします。
実際、歯が白くて美しい方でも、真っ白ではなく少し黄色っぽいものです。歯が白すぎてしまうと、作り物のように見える場合や、顔全体から目立って浮いて見えてしまう場合があります。
ホワイトニングを始める前に、自分の理想とする白さについて、少しイメージしておくと良いでしょう。
ホワイトニング方法とその効果
ホワイトニングには、「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」があります。
オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯にホワイトニング剤を塗布し、特殊な光を照射することで、歯を白くする方法です。ホームホワイトニングは、歯科医院で自分専用のマウストレーを作成した後、自宅などで、自分でトレーにホワイトニング剤を注入し、歯にはめ込んで、色を白くする方法です。それぞれ効果の現れ方が違います。
(1)オフィスホワイトニング
1回の効果が高い治療法です。即効性があるので、1回の施術である程度、歯を白くする事ができます。シェードで1〜2シェードは確実に白くなります。
ただし、歯には“元の色に戻ろうとする力”が備わっています。歯の色の後戻りを防ぐためには、数回の施術で、白い色を定着する必要があります。
オフィスホワイトニングでは、近年様々な種類のホワイトニングシステムが導入されてきており、より効果が高いホワイトニング方法が増えてきています。
(2)ホームホワイトニング
オフィスホワイトニングと比べて、歯の内部からじっくり白くしていくので、効果が現れるまでに時間がかかります。10%濃度のジェルだとおよそ14日間ほどで徐々にホワイトニング効果がでてきます。20%濃度のジェルなら半分の7日間ほどで効果が現れます。白さは1シェード〜6シェード程、明るくなる可能性がありますが、じっくりと根気よくホワイトニングをする事が必要です。
時間がかかる一方、じっくりゆっくり色を白くしていくので、色の後戻りが少ないというメリットがあります。
デュアルホワイトニングという方法
デュアルホワイトニングとは、「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」両方の良さを兼ね備えた方法です。
歯科医院でホームホワイトニング用トレーの型取りを行い、続けてオフィスホワイトニングを受けた後、自宅で更にホームホワイトニングを一定期間行います。オフィスホワイトニングにより、希望の白さをすぐに手に入れる事ができ、ホームホワイトニングにより、白さを定着させる事ができます。
ホワイトニングは自費治療になるので、両方行うデュアルホワイトニングの場合、費用が割高になるのが唯一デメリットです。
ホワイトニング効果における個人差
実際、ホワイトニングの効果には、個人差があります。肌の質で、日焼けしやすい人とそうでない人が居るのと同じようなもので、歯の質も人それぞれ違い、白くなりやすい人とそうでない人がいます。見た目だけでは分からないことも多く、どのくらい白くなるのかは、歯科医師でも判断できないことがあります。思っているようなホワイトニング効果が現れにくいケースをいくつか紹介したいと思います。
a. 神経がない歯
大きな虫歯などで、歯の神経を除去してしまった場合や、外傷など何らかの理由で、歯の神経が死んでしまった歯は、通常のホワイトニングでは、ほとんど白くなりません。こういった歯を白くしたい場合には、歯の神経があった内部に漂白するための薬剤を入れて蓋をし、歯を漂白するブリーチングという方法があります。
b. 歯に白い斑点や縞模様がある
歯のエナメル質形成不全などで、歯のホワイトスポットといわれる白い斑点や、白や褐色の横縞模様がある場合、ホワイトニングをすると、白い部分や模様の部分が特に白く目立つようになってしまい、思うようなホワイトニング効果を得られにくいことがあります。こういった場合、模様が目立たなくなるまで同じような白い色にするには、回数や時間がかかることも多く、途中で断念してしまうケースも多いです。
c. テトラサイクリン歯
テトラサイクリン歯とは、幼少の歯の成長期に、テトラサイクリン系の抗生物質を摂取したことによる歯の変色のことを言います。1960~70年代に一般的に使用されていた医薬品で、ミノサイクリンやクロールテトラサイクリン、ドキシサイクリンといったものがよく知られています。ちなみに現在では、テトラサイクリン系の抗生物質による歯の変色が広く認知されているため、処方されることは少なくなっていまが、今成人している人の中には、小さい頃の風邪薬のシロップなどで使用されていたために、テトラサイクリン歯になってしまっている人がいます。
グレーがかった歯の色は、残念ながら、ホワイトニング効果が現れにくいのが特徴です。
ホワイトニング効果を持続させるためには
ホワイトニングを受けた後の白さは、平均で3ヶ月〜10ヶ月持続すると言われています。つまり、ずっと永遠に白さをキープできるわけではないのです。ホワイトニング後の注意を守り適切なアフターケアをすることで、ホワイトニング効果をできるだけ持続することが可能となります。
(1)着色しやすい食べ物や飲み物を避ける
毎日の食べ物や飲み物は、歯の着色の原因になります。着色しやすい飲食物をなるべく避けるようにすれば、白さを持続しやすくなります。例えば、コーヒーやワイン、カレーやぶどう、ブルーベリーなどがあげられます。
特にホワイトニング後24時間は、歯の表面がデリケートで着色を吸収しやすい状態にあるので、絶対に避けるようにした方が良いです。
(2)毎日の丁寧な歯磨き
歯に付着した汚れは、歯磨きでいくらか落とす事ができます。歯垢の除去は、虫歯や歯周病の予防にもちろん大切ですが、汚れをしっかり落とすことは、着色の予防にもなり、ホワイトニング効果を持続しやすくなります。
(3)定期的に歯科医院のクリーニングを受ける
歯ブラシで普段落としきれない汚れを、定期的に歯科医院のクリーニングで除去すると良いでしょう。歯の表面に付いた汚れを落とすことで、ホワイトニング効果を持続しやすくなります。
(4)ホワイトニング用歯磨き粉を使う
ホワイトニング効果の含まれた歯磨き粉を日頃から利用すると良いでしょう。通常の歯磨き粉と同様に使用します。様々なものが市販されていますが、中には荒い研磨剤が多く含まれているものもあり、使用すると歯を傷めてしまう事があるので、できるだけ歯科医院で販売しているものを、医院の指示の元に利用いただきたいと思います。
(5)ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用したディアルホワイトニングという方法があります。オフィスホワイトニングのアフターケアとしてホームホワイトニングを行うことは、ホワイトニング効果を持続させるのに、最も有効な方法です。
ホワイトニングの非適応症
・無カタラーゼ症
・知覚過敏
・重度の歯周病
・小児
・妊娠中、授乳期の方
・健全でない歯(クラック、楔状欠損、虫歯、咬耗症)
・被せ物や詰め物がしてある歯
・ラテックスアレルギー
・金属材料を使用した治療による変色
無カタラーゼ症とは、先天性の疾患で過酸化水素を分解するカタラーゼが不足している病気です。ホワイトニングでは過酸化水素を使用するので、無カタラーゼ症の人は体内に有害物質として残ってしまいます。危険な症状が出ることがあるので禁忌とされています。また、薬品を浸透させると健康な方でも知覚過敏の症状が出るため、元々知覚過敏がある方や、虫歯による穴・ヒビが入っている方は適応でありません。
ホワイトニングの適応症
・加齢による黄ばみ
・コーヒー、紅茶、ワイン、タバコ等による変色
・全身疾患由来の変色
・色素性細菌による変色
加齢に伴い歯は黄色味を増していきます。
歯の表面を覆うエナメル質は白いですが、その内側にある象牙質は元々黄色味を帯びています。加齢によりその象牙質の黄色味が強くなることや、日々のブラッシングにより段々とエナメル質が薄くなることで象牙質の色が透けてきて歯が黄ばんだように見えるのです。
また、コーヒー、お茶、赤ワイン、コーラ、ココア、カレー、ケチャップ、醤油、
着色料を使用した食品などの飲食物、嗜好品のタバコや葉巻等に含まれる色素も頻回に摂取される方は注意です。これらの着色物は比較的歯の表面に付くものなので歯科医院でのPMTCでもある程度は除去することが可能です。しかし、もっと白くしたいという方にはホワイトニングをお勧めします。
全身疾患による着色としてテトラサイクリン歯、フッ素・ヘマトポルフィリン症などが挙げられます。テトラサイクリン歯とは、出生直後から8歳ごろまでの間にテトラサイクリン系の抗生物質を多量に服用したことによるものです。グレー系の色味で歯に横の縞模様が入るのが特徴です。変色程度にもよりますがホワイトニングにより標準の歯の色味に近づけることは可能です。
ホームホワイトニングの種類
通常ホームホワイトニングで使用する薬剤は、オフィスホワイトニングで使用するものと異なる過酸化尿素が使用されています。過酸化尿素は過酸化水素より弱いので効果を出すには長時間の装着が必要になります。
ホームホワイトニングは、使用されるジェルにいくつかの種類があります。代表的なものでは「オパールエッセンス」「ナイトホワイトセル」などがあり、これらの成分は全て過酸化尿素です。当院で処方している「スーパーホワイトPRO」の成分はオフィスホワイトニングで使用している成分と同じ過酸化水素のため短時間で効果が得られます。ホームホワイトニングで過酸化水素を使用している歯科医院は日本ではほとんどありません。料金はマウスピースと2週間分のジェルを合わせて3万円程度が一般的です。
当院では、専用マウスピース(トレー)と過酸化水素濃度10%ジェル2本がセットで19800円、過酸化水素濃度20%の場合は22000円で始められます。
オフィスホワイトニングの手順
よりオフィスホワイトニングの事を知っていただき、安心していただくために、当院のオフィスホワイトニングの施術方法を例に順を追って説明していきます。
(1)カウンセリングと施術の説明
施術前にお口の中の状態をみさせていただきます。そしてホワイトニング方法の詳細な説明や注意点などをお話していきます。
小さい虫歯や歯の裏側、また奥歯の虫歯であれば施術可能です。先に歯の治療を行い、その後にホワイトニングを行うと治療した詰め物との色の差が出てしまうため、先にホワイトニングを行ってからの治療がお勧めです。
(2)シェードガイドによる色調測定
現在の歯の色をシェードガイドで測定し、色の明るさの段階を判断します。また、施術前の歯の写真を撮影します。患者さん自身が、ホワイトニング効果を実感しやすくなる他、目標とする色の程度が明確になり、ホワイトニング治療が進めやすくなります。
この時点で白くなりやすい歯か白くなりにくい歯か判断ができるためお伝えします。
(3)クリーニング
歯の表面に付いた着色汚れやプラークを除去します。あらかじめ、クリーニングをすることによって、ホワイトニング剤が浸透しやすくなります。
(4)施術開始・歯肉の保護
開口器を装着した後、歯ぐきにホワイトニング剤が付かないように歯ぐきを保護します。歯面に接している歯ぐきの部分に、固まるとシリコンゴムのようになる薬剤を塗布します。その他の見えている粘膜や唇は全てガーゼで覆い歯だけが露出するようにします。
(5)ホワイトニング剤の塗布
ホワイトニング剤を塗布していきます。ホワイトニング剤が、施術箇所以外に付着しないように、丁寧に塗布していきます。
(6)ライトの照射
ホワイトニング効果を高めるためのライトを照射します。照射時間は30分です。使用するホワイトニングシステムによって照射時間は異なります。
(7)ホワイトニング剤の除去
ホワイトニング剤を吸引しながら取り除きます。ホワイトニングシステムによっては、(4)〜(6)を数回繰り返し行います。
(8)施術後の写真撮影
施術後の歯の色をシェードガイドで測定し、写真撮影を行います。施術前の写真と比較して、効果を実感することができます。オフィスホワイトニングは1回の効果が高いホワイトニング方法ですが、目標とする白さまでにはならなかったという場合には、ホームホワイトニングと併用する事で、さらに白くなり、白さが定着しやすくなります。
(9)しみ止めのお薬を塗布
ホワイトニング後の歯はしみやすい状態です。しみ止めの薬を塗って、しみることや痛むことを予防します。
結婚式のための歯のホワイトニング
結婚式前にホワイトニングを受ける場合、受けるタイミングに注意する必要があります。結婚式に間に合わないなんてことにならないように、事前に施術のタイミングは確認しておきましょう。
・ホワイトニングを受けるのが早すぎてしまうと…
あまり早く施術を受けてしまうと、結婚式までの間に、歯の色が多少戻ってしまうことがあります。ホワイトニングは施術後に、多少の色戻りが起こります。ただし完全に戻ってしまうわけではありません。当院のホワイトニングは1回の効果が高いので、多少の色戻りが起こっても気にならないことも多いですが、できるだけ色戻りを避けられるタイミングが良いでしょう。
・ホワイトニングを受けるのが遅すぎてしまうと…
ホワイトニングの効果を強く実感できなかった場合、再度行いたくても当日までに間に合わないケースも考えられるでしょう。また、施術が直前過ぎた場合、歯の痛みやしみるといった症状が当日まで続いてしまう可能性もあります。
ギリギリの日程で施術を予定していると、急用などでホワイトニングができなくなってしまう場合があります。結婚式直前は、想像以上に忙しく、突然の予定が入ってしまうこともあります。間に合わなくなってしまっては意味がありません。
・最適な時期とは?
おおよそ、結婚式の1週間から10日前くらいに施術を受けるのが良いでしょう。当院では、1回の効果が高いホワイトニングシステムを採用していますので、式の1週間前でも十分に間に合いますが、式直前に急用ができてしまう可能性などもありますので、余裕を持って予定を立てるのが良いでしょう。また痛みや色ムラが出ることもあるので、そういった症状が治る期間も考えて直前の施術ではなく1週間から10日前の施術をお勧めしています。
歯の白さはどのくらいキープできる?
誰でもホワイトニングは多少の色戻りが起こります。完全に戻ってしまうわけではありません。1回の効果が高いホワイトニングシステムでは、多少の色戻りは気にならない場合もありますが、できるだけ歯の白さをキープした状態で結婚式を迎えるのには、結婚式の1週間から10日前までにホワイトニングをするのがおすすめです。
歯の白さをキープするためのアフターケアとして、ホームホワイトニングを併用することを推奨しています。
結婚式前におすすめのホワイトニング方法
結婚式は、あらかじめ日程が決まっているので、ホワイトニングをする場合には、決められた日までに確実に効果がある方法を選ぶ必要があります。
1.オフィスホワイトニングとホームホワイトニング
ホワイトニングは、大きく分けて「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の2種類があります。
オフィスホワイトニングは、歯科医院で、歯に薬剤を塗布し特殊な光を照射することで、歯を白くする方法です。
一方、ホームホワイトニングは、歯科医院で自分専用のマウストレーを作った後、自宅でトレーにホワイトニング薬剤を注入し、歯に装着し、歯を白くする方法です。
結婚式前におすすめなのは、「オフィスホワイトニング」です。白さをキープするために「ホームホワイトニング」と併用して行うのは良いですが、「ホームホワイトニング」だけで行うのはおすすめできません。
ホームホワイトニングは、効果がでるのに時間がかかり、どのくらいの期間でどのくらい白くなるかを判断するのが難しい方法です。結婚式に間に合うように、効果の出やすいオフィスホワイトニングを利用するのが良いでしょう。
中には色の抜けにくい歯の質の方は「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」を併用する方もいます。ホワイトニングを行う時期や方法に不安がある方は、当医院では無料カウンセリングも行っていますので、式の1か月前くらいに相談されても良いと思います。
2.1回の効果が高いホワイトニングシステムを選ぶ
ホワイトニングシステムによって、効果の出方に差があります。1回の効果が高いホワイトニングシステムを利用するのが良いでしょう。
歯を白くする他の方法は?
歯科医院で施術するホワイトニング以外に、歯を白くする方法として、よく比較されるものに「歯のマニキュア」「ホワイトニング歯磨き粉」が挙げられます。それぞれの特徴と注意点についてまとめたいと思います。
(1)歯のマニキュア
歯のマニキュアは、爪に塗るマニキュアのように、歯の表面に白い色のマニキュアを塗って歯を一時的に白くする方法です。どうしても手軽に歯を白くしたい方や、銀歯や差し歯などホワイトニングできない歯をお持ちの方に適している方法ですが、デメリットも多く、大事な結婚式で歯のマニキュアを使用するのは、あまりおすすめできません。
<歯のマニキュアのデメリット>
- 色ムラができやすく、自分で塗るのはかなり難しい
- 唇や歯ぐきについてしまうと、落とすのが大変
- 落とし残しや、塗りムラがあると、汚れが溜まりやすい
- のっぺりとした不自然な白さになりがちである
以上のようなデメリットがあり、思うような白さにならない可能性があります。きちんと塗る事が難しく、失敗すると、見た目が悪くなってしまう可能性もあります。人生の大事なイベントのひとつである結婚式に、このようなリスクのある方法は、避けた方が良いと思います。
(2)ホワイトニング歯磨き粉
様々なホワイトニング用の歯磨き粉が市販されていますが、日本国内で市販されているホワイトニング用の歯磨き粉には歯自体を白くする過酸化尿素の成分は含まれていません。 薬効はなく研磨剤が含まれており、研磨剤によって物理的に歯の表面に付いている汚れを擦って落とすだけとなっています。 歯自体を白くする効果はありませんので、結婚式前にぐんと歯を白くしたい場合には向いていません。
1.セルフホワイトニングとは
セルフホワイトニングは、専門店に行き、自分自身で歯にホワイトニング剤を塗布して、歯のホワイトニングを行う方法です。日本では法律上、歯科医師・歯科衛生士以外は、口の中を触れる事ができません。そのため、医療機関以外では、従来のホワイトニングを行う事ができません。
セルフホワイトニングは、その抜け道ともいえる方法で、患者さんが自身で施術するシステムにする事で、サロンやエステのような所でもホワイトニングができるというわけです。
(1)セルフホワイトニングの施術手順
セルフホワイトニングの手順の基本は次のようになっています。
- スタッフから施術の説明を受ける
- 自分で歯を磨く
- 開口器を自分で装着する
- 自分で鏡をみながら、歯の表面にホワイトニング剤を塗る
- 歯にライトを当てる(口に触れないため、サロンスタッフが行う場合もある)
- 自分で開口期を外して、口をゆすぐ
このように、スタッフから説明を受ける以外は、ほとんどすべて自分で行います。素人がホワイトニングを行うため、ホワイトニング剤やライト等の機材は、誰でも触る事のできるものであり、歯科医院で使用しているものとは異なるものです。
(2)セルフホワイトニングで使われる薬剤
歯科医院で行われるホワイトニングでは、歯を白く漂白する効果のある医薬品の「過酸化水素」が使われていますが、セルフホワイトニングでは過酸化水素は使われていません。医薬品を使用することができないため、「ポリリン酸」や「メタリン酸」「炭酸水素ナトリウム(重曹)」などが含まれています。これらの成分は、歯磨き粉に含まれている成分と同じで、歯に付着した汚れを浮かせる成分になります。
(3)セルフホワイトニングで使われるライト
セルフホワイトニングで照射するライトは、主に「LEDライト」です。これは歯科医院でのホワイトニングでも使われます。ライトを当てることによって、ホワイトニング剤が化学反応を起こして、汚れを落とす効果が上がることがわかっています。ただし、セルフホワイトニングは、歯自体を白くする効果がほとんどないので、薬剤の効果には限度があります。
2.セルフホワイトニングのメリット
セルフホワイトニングは、歯を本来の白さに戻すことを目的としています。そのため、歯の表面に付いている汚れを取ることはできても、歯自体の色を漂白することはできません。歯に付着している汚れや黄ばみを除去する程度の効果になります。「歯の色をもっと白くしたい!」とお考えの場合、セルフホワイトニングでは、満足できる色にならない可能性があります。あえてセルフホワイトニングのメリットを挙げるとすれば以下の2点です。
(1)低価格
歯科医院のホワイトニングと比較すると、セルフホワイトニングは価格が安いのが特徴です。一般的な相場で3000円から5000円となっています。
(2)痛みが少ない
セルフホワイトニングで使用する薬剤は、歯科医院で使われるホワイトニング剤と異なり、薬事法に関係しない素人でも扱えるものです。安全性は高いものの、強い効果は無いため、痛みも少ないのが特徴です。
セルフホワイトニングの注意点
セルフホワイトニングは、その性質上、デメリットと言える点があります。デメリットを知って、施術を希望する際には、注意するようにしましょう。
(1)セルフのため施術が面倒
自分で施術を行うというのは面倒なものです。セルフホワイトニング専門店に出向いてまで自分で施術を行うのは、手間がかかります。実際、「手間がかかる割に、白くならない」と感じる方も多いようです。
(2)トラブルが起きても対処できない
セルフホワイトニングは、自分で施術を行うことから、責任が自分にあります。歯科医院でのホワイトニングと違い、強い高濃度の薬剤を使うわけではないので、トラブルは起こりにくいですが、注意が必要です。安全性の高い薬剤を使用するといっても、体調が悪い時や、口の中に傷や虫歯がある時には、トラブルを起こす可能性があるので注意しましょう。
(3)専門店をきちんと選ぶことが必要
セルフホワイトニングを行う専門店は、最近になって急増しています。歯科医院と違って、専門家でなくても少ない資金で気軽に開業できるため、流行にのって始めた業者も多いようです。
使っている薬剤や効果の程度は店によって異なります。使う薬剤や機器などをよく確認してから行くようにしましょう。もし漂白効果のある薬剤を使用しているようであれば、薬事法の違反になります。
医療機関ではなく、サロンやエステのような店舗なので、その実態は把握しきれていません。高額なコースなどをすすめてくるニュースもありましたので、セルフホワイトニングを希望する場合には、あらかじめ専門店をきちんと選ぶ事が大切です。
2つのホワイトニング方法の比較
(1)使用薬剤
オフィスホワイトニングの薬剤には、「過酸化水素」が使われています。過酸化水素は、歯の表面のエナメル質に含まれている着色有機物質を無色化し、歯を白くします。そしてエナメル質の下の、象牙質の色が透けないように、「マスキング効果」を発揮します。マスキング効果とは、エナメル質表面の構造を球状に変化させ、光の反射によって、象牙質の色が透けて見えないようにする効果です。
ホームホワイトニングの薬剤は、一般的に「過酸化尿素」が使われています。「過酸化尿素」は、分解されて「過酸化水素」になりますので、基本的には同じメカニズムで歯のホワイトニングが行われます。
当院のホームホワイトニングは、薬監申請という書類で認可を得ているため、「過酸化水素」が配合されたジェルを使用しています。短時間で効果が現れやすいので、マウスピースの装着時間も、10%濃度のジェルの場合1日2時間、20%濃度のジェルの場合1日1時間と短くて済みます。
(2)ホワイトニング効果が現れるまでの時間
オフィスホワイトニングは、即効性があり、1回の施術でもホワイトニング効果が得られます。ただし、効果の程度は、ホワイトニングの機種により異なり、個人差も大きいので一概には言えません。ホワイトニングの機種によっては、希望の白さになるまでに数回の施術が必要なものもあります。
目安として、一般的なオフィスホワイトニングシステムでは、1回の施術でシェードガイド上2段階程度、歯が白くなり、数回の施術が必要な事があります。
ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングと比較して、効果の現れ方がゆっくりです。白さを実感するまでに、平均2週間〜4週間程度の時間がかかります。
(3)1回の治療にかかる時間
オフィスホワイトニングは、1回の施術につき1時間程度の時間がかかります。お仕事の合間など、短時間でホワイトニングを行うことができるので、忙しい人にもぴったりです。
ホームホワイトニングの毎日のマウスピース装着時間は、使用するホームホワイトニングジェルによって異なります。当院で使用している「過酸化水素」のホワイトニングジェルの場合は、10%濃度のジェルの場合1日2時間、20%濃度のジェルの場合1日1時間程度、マウスピースを装着します。
(4)ホワイトニング効果の持続期間
ホワイトニングで得た歯の白さは、永遠ではありません。時間の経過や、普段の食生活によって、どうしても色戻りが起こります。
オフィスホワイトニングは、短時間でホワイトニング効果が出る施術方法のため、ホワイトニング剤が歯の深くまで浸透せず、色戻りまでの期間が短くなります。一方、ホームホワイトニングは、じっくりと時間をかけて歯を白くしていくため、薬剤が深くまで浸透し、色戻りまでの期間が長くなります。
せっかく歯を白くしたのに、戻ってしまうのは残念だと思うかもしれませんが、いずれのホワイトニング方法も、適切なメンテナンスを行う事で、持続期間は延ばすことができます。
(5)費用
ホワイトニングは自費診療なので、歯科医院毎に料金は異なる。使用するホワイトニング器機/薬剤によっても異なるが、費用の目安は次のとおりです。
- オフィスホワイトニング
15000円〜50000円が相場です。ただし、ホワイトニングシステムの種類によっては、1回の施術では十分な効果が得られない場合もあります。数回の施術が必要な場合は、回数分の費用がかかります。
当院の場合は、1回の効果が高い「Zoomホワイトスピードライト」を使用しており、31900円となっています。 - ホームホワイトニング
10000円〜30000円が相場です。歯科医院によって、マウスピースだけ、もしくはホワイトニングジェルのみの価格設定になっている場合や、マウスピースとジェル数本のセット価格となっている場合があります。
当院の場合は、マウスピース上下17000円、過酸化尿素のホワイトニングジェル2週間分の4本で6400円となっています。
ホワイトニング方法の選び方
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングは、どちらも歯を白くする目的で行われますが、施術方法や効果が現れるまでの時間、1回の治療にかかる時間、ホワイトニング効果の持続期間には違いが見られます。ご自分に合ったホワイトニング方法を選択し、ホワイトニングを行いましょう。
「どんな人にどちらのホワイトニング方法が向いているのか」具体的な例を紹介したいと思います。
(1)できるだけ早く歯を白くしたい人
即効性のあるオフィスホワイトニングがおすすめです。ホームホワイトニングでは、効果が現れるのに時間がかかるため、なかなか理想の白さにならない場合があります。
(2)毎日マウスピースを装着するのが面倒な人
全てを歯科医院に任せられるオフィスホワイトニングがおすすめです。ホームホワイトニングは、自分で毎日しっかりマウスピースを装着しなくては、効果が現れません。マウスピースを毎日装着するのを忘れてしまったり、自分で管理するのが面倒だと感じる人は、オフィスホワイトニングの方が良いでしょう。
(3)白い歯をできるだけ長く維持したい人
色戻りしにくいホームホワイトニングがおすすめです。ホームホワイトニングは、効果が現れるまでに時間がかかりますが、じっくり白くしていく分、薬剤が歯に浸透しやすく、色戻りしにくいという特徴があります。
また、追加でホワイトニングジェルを購入する事ができるため、歯の色戻りが気になってきたら、再びホームホワイトニングを行うことで、長い期間白い歯を維持し続けることができます。
2種類のホワイトニングを併用するホワイトニング方法
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用するホワイトニング方法を「デュアルホワイトニング」と言います。デュアルホワイトニングは、歯をとことん白くしたい人には一番おすすめの方法です。
両方のメリットを兼ね備えており、どちらか単独では、到達できないレベルまで歯を白くすることができます。
即効性のあるオフィスホワイトニングで一気に歯を白くした後、ホームホワイトニングで更に白さを定着させていきます。ホワイトニング終了後も、色戻りが気になってきたら、一定期間ホームホワイトニングを再開し、白さを維持していくことができます。
ウォーキングブリーチ
歯をぶつけてしまったり、大きな虫歯など様々な理由で歯の神経が死んでしまうことがあります。もともと神経の中には血液が流れていて、歯に栄養を届けています。神経の周りにある象牙質には水分やコラーゲンがたっぷりと含まれています。神経が死んでしまうと、血液循環がなくなるため、このコラーゲンなどが古くなり変性します。そして時間が経つうちに変色を起こし、象牙質の色が濃くなってしまうのです。こうして神経が死んでしまった歯(失活歯)は、歯の内側から色が黒くなってしまいます。
黒ずんだ歯を白くする方法
通常、失活歯(虫歯や外傷のために神経が死んでしまった歯)は本来の歯の強度も低下しているので、大きな咬み合わせの力がかかる奥歯では歯を削ってかぶせもの(クラウン)で被覆したりして歯の破折を防ぐ配慮が必要です。
しかし、前歯の場合は、奥歯に比べて咬み合わせの力がかかりにくいので、歯は削らずに保存し、歯の色だけを改善する方法をとることができる場合があります。
失活歯を白くするには二つの方法があります。
1、失活歯のホワイトニングを行う方法
神経が死んでしまった歯に対しては通常の歯の表面から行うホワイトニングではあまり効果がない場合がありますが、そのような歯に対してはウォーキングブリーチ法(内部からのホワイトニング)を用いるのが一般的です。
2、かぶせもの(クラウン)等で白くする方法
歯を削ってかぶせる方法です。失活歯の強度的な問題などを考慮するとこちらのほうが良い場合もあります。
ウォーキングブリーチとは
(1)神経を抜いた(死んでしまった)歯の黒ずみに効果的
神経が死んでしまった歯は、徐々に黒ずんでくることがあります。神経が無くなると、歯の血液循環が無くなり、歯を構成するコラーゲンなどの成分が劣化して変色を起こします。
通常の歯の黄ばみよりも、黒っぽく変色するのが特徴です。自然に元の色に戻ることはありません。特に前歯の1本だけ黒ずんでしまうような場合には、かなり目立ってしまいます。
ウォーキングブリーチは、このような歯の神経を取った(神経が死んでしまった)歯の黒ずみに効果的なホワイトニング方法です。歯の内部に、漂白剤(高濃度の過酸化水素と過ホウ酸ナトリウムのペースト)を封入して、歯の内部から歯を漂白します。
(2)神経を抜いた歯の、歯ぐきの黒ずみにも効果的
歯の神経が死んでしまうと、歯だけでなく歯ぐきにも黒ずみが起こります。
歯の根が黒ずんで、歯ぐきから透けて見えてしまうためです。
歯ぐきそのものが黒ずんでいる訳ではなく、歯の根の黒ずみによるものなので、ウォーキングブリーチで改善します。
ただし、歯が黒ずんでおらず、歯ぐきだけが黒ずんでいる場合は、他の原因が考えられるので、歯科医院に相談するようにしましょう。
ウォーキングブリーチ法の手順
ウォーキングブリーチとは、歯の神経を取った歯の中に歯を白くする薬剤を入れ、変色した歯を白くする方法です。
手順としては歯の根の治療をしたときに開けた、歯の裏側の小さな穴の内部にホワイトニング薬剤を入れて 歯の内部からホワイトニングを行なう治療方法です。
歯科医院でホワイトニング薬剤を入れて、次の来院日まで歯の中に薬剤を入れたままにして 日常生活をおくりながら ホワイトニングを行ないます。
1週間ごとに内部のホワイトニング薬剤を交換して色調の改善を行ないます。神経を取った歯への着色は歯の内部に深く沈着しているため、十分な効果を得るまで何回かホワイトニングを繰り返す必要があります。
歯が白くなったら中の薬剤を除去し、最終的な詰物をします。
ウォーキングブリーチ法のデメリットとしては、ホワイトニング効果はもともとの色の変色具合によって少し差があるため、隣の歯と全く同じ状態にするのは困難なことです。また、変色の原因によって効果に差がでてきます。
他のホワイトニング同様、月日が経つにつれ色が落ちてきますので、定期的にメンテナンスしつつ色が戻ったら再びウォーキングブリーチ法を行うなどのアフターケアが必要な場合もあります。
ウォーキングブリーチは、歯の中に高濃度の漂白剤を入れて 内側から歯を白くするため、歯の中にガスがたまり歯が割れる危険があるという報告や、根の治療が不十分だったり深くまでホワイトニングを行ったりすると、歯の根を通して歯ぐきに拡散して根や歯の周りの骨が溶けてしまうことが学会などで報告されています。
ウォーキングブリーチのメリット
(1)歯を削る量が少なく目立たない
ウォーキングブリーチは、歯の裏側から漂白剤を詰める穴を作らなければなりません。歯の神経を抜いた(死んでしまった)ケースは、既に歯の神経の治療を済ませていることが多く、穴も確保できていることが多いので、それ以上余分に歯を削る必要はありません。
(2)痛みが無い
歯の神経が死んでしまった歯に行うので、痛覚が無く、薬による痛みを感じることはありません。痛みに関する不安を感じずに施術が受けられます。
(3)歯1本単位から施術が可能
黒ずみが気になる歯を、1本単位から施術することが可能です。前歯の1本だけが気になるケースなどに対応できます。
(4)セラミッククラウンより安価
歯の色が気になる場合に、セラミッククラウンという被せ物をする方法がありますが、費用の相場は、1本8万円〜15万円程度と高額です。また、セラミッククラウンは、厚みがあるため、歯の削る量が多くなります。
ウォーキングブリーチは、1本の歯につき1回あたり1000円から5000円が相場で、白くなるまで数回の治療を行います。セラミッククラウンより安価です。
ウォーキングブリーチのデメリット
(1)ガスが発生する場合がある
ウォーキングブリーチは、歯の中に入れた漂白剤の漂白反応で、ガスが発生する場合があります。ガスが発生すると、根元に向かって圧力がかかり、圧迫されて痛みが出ることや、歯の強度によっては割れてしまうこともあります。
痛みや、違和感を感じたら、次回予約の前でもすぐに受診するようにしましょう。
(2)多少の色戻りがある
ウォーキングブリーチは、黒ずんでいる歯を白くすることができますが、数ヶ月から1年程度で、多少の色戻りが起こります。完全に色が戻るわけではありませんが、長期的に白くしたい場合には、色戻りが起こる前に、継続して治療を受けるのがおすすめです。
(3)薬剤交換時期などを守る必要がある
ウォーキングブリーチは、中に入れた漂白剤を定期的に取り替える必要があります。一般的に4〜5回程度の交換が必要で、1週間に1度程の通院が必要となります。交換時期の予約をきちんと守らないと、色が白くなりすぎて、1本だけ歯が浮いて見えるようになってしまうことや、仮蓋が取れて中の薬液が流れ出てしまうことがあります。予約は必ず守るようにしましょう。また、仕事の忙しい時期などは予め外して治療を始めることをおすすめします。
(4)保険適用外
ウォーキングブリーチは、2006年までは保険診療でしたが、現在は保険適用外となっています。費用は、歯科医院によって異なるので、確認するようにしましょう。
ウォーキングブリーチの治療方法と費用
(1)治療の基本的手順
治療は、歯の内部に漂白剤を詰めて蓋をし、時間を置いたら漂白剤を交換するというサイクルを、希望の色になるまで繰り返します。手順を詳しくみていきましょう。
a. レントゲンで歯の内部の状態を確認する
ウォーキングブリーチは、歯の神経が死んでしまった歯に有効なホワイトニング方法です。治療前の検査では、レントゲンで歯の内部の状態を確認します。
b. 漂白剤を入れる場所を作る
漂白剤を詰めるための最小限の穴を作ります。穴の入り口は、目立たない歯の裏側に作ります。
c. 歯の根の入り口を封鎖する
歯の根の先の組織に刺激を与えないように、開けた穴の内部の、歯の根にあたる部分の入り口をしっかりと封鎖します。
d. 歯の表面にリン酸処理を行う
歯の表面のリン酸処理を行い、洗い流します。この処置により、漂白薬剤が歯に浸透しやすくなります。
e. 漂白剤の充填
漂白剤となる過酸化水素と過ホウ酸ナトリウム粉末を混ぜた薬剤を、穴の中に詰めます。
f. 仮封
漂白剤を詰めたら、薬剤が流れ出ないように、しっかりと仮の蓋をします。薬の交換から仮封までの流れを、歯の色に納得するまで、数回繰り返します。
g. 色に納得したら最終的な詰め物で封をする
治療期間は、およそ1か月です。希望の色になるまで、数回にわたり薬を取り替える必要があります。1週間に1回、薬剤を詰め替え、これを4~5回行うのが一般的です。
(2)費用
2006年までは保険診療で行われていましたが、現在は自費診療になります。そのため価格設定は歯科医院により異なります。
費用は、1本の歯につき1回あたり1000円から5000円が相場です。ただし、制度上治療に必要なレントゲンやその他の処置も自費となるので、全体で1万5000円から3万円程度かかります。最初から全てを合算した金額を提示している歯科医院もあります。
(3)効果をなかなか感じない時
ウォーキングブリーチを行っていて、数回施術を受けても、効果をなかなか感じない時には、いくつかの原因が考えられます。
- 薬剤が漏れてしまっている場合
- 死んだ神経や詰め物の一部が残ったままになっている場合
- 漂白剤の濃度が低い場合
- 漂白剤が合わない場合 など
このような問題がある場合が考えられます。原因を探り、早めに適切な対処をする必要があります。歯科医院で相談するようにしましょう。
インターナルオフィスブリーチ
ウォーキングブリーチと同様に、神経の無い歯を漂白する方法に「インターナルオフィスブリーチ」といわれる方法があります。
インターナルオフィスブリーチは、別名「パワーブリーチ」とも言われ、歯の内部に薬剤を充填するだけでなく、光を照射することによって歯を白くします。ウォーキングブリーチとの違いは、薬剤の充填に加えて、光を照射する点と、ホワイトニングが終われば、中の薬剤を取り除く点です。歯の表面から行うホワイトニング方法と組み合わせると、より高い効果が期待できると言われています。
ウォーキングブリーチは、神経を失ってしまった歯を白くするのに効果的なホワイトニング方法です。白くするまでに時間はかかりますが、自分の歯を利用して、美しい歯を取り戻す事ができます。神経の無い歯の黒ずみに悩んでいる方は、一度歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。
テトラサイクリン歯はホワイトニングで改善するのか?
「自分の歯が人と違って灰色」
「歯の色が2層にわかれている」
このように感じて検索をかけていくと、テトラサイクリン歯という言葉に辿りつく方が多いのではないでしょうか。
このテトラサイクリン歯でお悩みの方は長年悩まれているという方が非常に多いです。
そんなテトラサイクリン歯で悩まれている方にこの記事を読んで頂くことで、
・テトラサイクリン歯について詳しく知る
・テトラサイクリン歯がホワイトニングで改善する場合がある
ということを知って頂けます。ぜひお悩みの解決のひとつとして役立てて頂けますと幸いです。
テトラサイクリン歯とは
テトラサイクリン歯とは、歯の形成期(歯が顎の骨の中で出来上がっていくとき)にテトラサイクリン系の抗生物質を服用することが原因で起こる歯の変色のことを言います。
歯の形成期である0〜12歳頃の期間にテトラサイクリン系薬剤を摂取したことにより引き起こされます。このテトラサイクリン系の抗生物質はかつて風邪薬のシロップとして使われており、昭和40年代ではこの風邪薬が主流で使用されていました。そのため、この時代に子供だった方、現在でいうと50代前後の方に多い症状です。
ではなぜ、テトラサイクリン歯の抗生物質を服用したことにより変色が起こるかというと、テトラサイクリンが象牙質のカルシウムと結合し、その結合物質が象牙質に沈着することが原因です。その沈着物に紫外線が当たると色素が発生しそれにより、結合物質が沈着している部分だけ歯の色味が濃く変色してしまいます。
テトラサイクリン歯の症状は?
テトラサイクリン歯の症状は歯の変色です。この変色の色味と変色の範囲というのが摂取した薬剤や摂取時期により変化します。変色の色味について解説していきましょう。
テトラサイクリンによる歯の色味
テトラサイクリン系のお薬には様々な種類があり、どのお薬を服用したかによって着色の色合いが違ってきます。
クロールテトラサイクリン | 灰色がかった茶色 |
ミノサイクリン | 青色がかった灰色〜灰色 |
オキシテトラサイクリン | 黄色〜茶色がかった黄色 |
ジメチルクロールテトラサイクリン | 黄色〜茶色がかった黄色 |
ドキシサイクリン | 無色 |
テトラサイクリンによる着色の範囲
テトラサイクリン系の薬剤は服用した時期により着色する部位が異なります。
0〜3歳頃に服用:前歯の先端部〜中央部分に着色します。
3〜6歳頃に服用:前歯の中央部〜根本付近に着色します。
0 〜6歳頃に継続的に服用:前歯全体が着色します。
テトラサイクリン歯にホワイトニングは有効か?
テトラサイクリン歯症例でもホワイトニングの効果を得ることができる場合もあります。その際にはデュアルホワイトニングがおすすめです。デュアルホワイトニングについて詳しくはこちらの記事をご参考ください。
デュアルホワイトニングとはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用するホワイトニングのことです。テトラサイクリンの濃い着色を除去するためにはこちらの方法が最も有効です。
通常の歯に比べるとホワイトニング効果を得るのに時間を要するのもテトラサイクリン歯の特徴です。ホワイトニングをスタートしてから1ヶ月ほどは効果が見えにくいこともありますが、継続していくと1ヶ月を超えるくらいから効果が現れ始める傾向があります。ただ、一様に真っ白にするのは難しく、部分的に濃い色味が残ることもあります。
オフィスホワイトニングの回数と頻度について
オフィスホワイトニングの白さの持続期間
ホワイトニングで得た歯の白さは、永遠に続くわけではありません。どうしても、元の歯の色に戻ろうとする色戻りが起こります。効果の持続期間には個人差があり、歯質や生活習慣によって差がでます。
オフィスホワイトニングでは、効果の持続期間は3か月〜6か月が一般的です。時間の経過と共に再び着色がおこります。白さを維持するためには、3か月〜6か月に1度、再ホワイトニングをする必要があります。オフィスホワイトニングは、様々なホワイトニングシステムがあり、施術を受けるホワイトニングの種類によって効果の程度、効果の持続期間が異なります。
オフィスホワイトニングの施術回数について
一般的に、1回目のホワイトニングを受けてから、希望の白さになるまで数回の施術を繰り返します。1回の施術で満足の白さになれば、そこで終了となります。希望の白さになるまでは、途中で色戻りがおきては意味がありません。1か月以内に1回程のペースで一気にホワイトニングを行います。
再ホワイトニングのタイミングと頻度
再ホワイトニングは、白さの効果が持続している期間内に行うのがベストです。つまりホワイトニングの持続期間が3〜6か月の場合には、持続期間内である3〜6か月の間に、再ホワイトニングをするのが良いです。色戻りが起きてからだと、再び数段階白さをアップさせなくてはならず効率が悪くなります。白くなるまでに数回の施術が必要だった場合、後戻りの程度が大きいと、再ホワイトニングは1回で終わりません。再び続けて数回のホワイトニングが必要になります。
再ホワイトニングの頻度の具体例をまとめると次のようになります。
(1)白さの持続期間が3〜6か月の一般的なオフィスホワイトニング
持続期間を過ぎると色戻りが起こるので、その前に再ホワイトニングが必要です。3〜6か月の間に再ホワイトニングをします。再ホワイトニング後は、白さの持続期間である3〜6か月の間に再びホワイトニングを行い、白さを維持していきます。つまり白さを維持するためには、3〜6か月ごとに1回ホワイトニングをし続けなくてはなりません。
(2)白さの持続期間が6か月〜1年の当院のオフィスホワイトニング
持続期間が3〜6か月のものと同じ理由により、6か月〜1年に間に再ホワイトニングが必要です。白さを維持するためには、6か月〜1年ごとに1回のホワイトニングが必要です。期間に幅があるのは、歯の質や生活習慣による個人差です。色戻りの程度をよくチェックしながら、的確に判断する必要があります。自分では目が慣れてしまい的確な時期を判断する事は難しくなります。定期的に歯科受診をしていると安心です。
ホワイトニング効果の持続期間を延ばすためにできること
白さの持続期間は、歯の質や生活習慣に左右されます。自分で注意できる事も多いので、意識してみましょう。
(1)ホワイトニング直後の着色しやすい飲食物は要注意!
ホワイトニング直後は、エナメル質を保護している表面の膜(ペリクル)が剥がれてしまうため、着色しやすくなっています。ペリクルが再生するのに24時間かかりますので、その間は特に着色しやすい飲食物に注意する必要があります。ホワイトニング直後24時間は、コーヒーやワイン、カレー、ケチャップ、ソース、ぶどうなど、色が付いた飲食物は控えましょう。
(2)着色しやすい飲食物・生活習慣を避ける
ホワイトニング直後であるかどうかに関わらず、日頃から着色しやすい飲食物を控え、喫煙等の生活習慣を避ける事で白さを維持しやすくなります。
(3)丁寧な歯みがき
歯に汚れが付着していると、再着色を起こしやすくなります。毎日の丁寧な歯みがきで、歯の表面の汚れをきれいに落としましょう。
歯みがきの際には、「ホワイトニング歯磨き粉」を使うのもおすすめです。当院で取り扱っている「ホワイトニング歯磨き粉」は、一般的なホームホワイトニングのジェルに含まれている「過酸化尿素」が配合されています。ホワイトニング後に使用していただくと、白さを維持するためのメンテナンスとして効果的です。
(4)お口の中の乾燥を防ぐ
お口の中が乾燥していると、唾液の歯を汚れから守る作用が低下し、歯に着色しやすくなります。例えば、口呼吸の癖は、口の中が乾燥しやすくなります。鼻呼吸が正常な呼吸法ですので、鼻呼吸に戻していけるよう意識するようにしましょう。
その他、病気や薬の副作用、加齢、ストレスにより口の中が乾燥する場合があります。水分補給をしっかり行い、ガムを噛んだり、口の周りの唾液腺マッサージをしたりすると良いでしょう。ガムを噛む場合には、着色料、虫歯の原因となる糖類が含まれていないものを選ぶのがおすすめです。
(5)歯科医院で定期的にクリーニングを受ける
歯に汚れが付着したままだと、着色の原因になります。自分では落としきれない汚れは、歯科医院で定期的にクリーニングを受けるのがおすすめです。定期的に受診することで、虫歯や歯周病の予防にもなりますし、再ホワイトニングの時期を歯科医師が的確に判断することができます。
ホームホワイトニングを併用する方法
これまで、白さを維持するためのオフィスホワイトニングの回数や頻度を中心に解説していきました。歯はどうしても色戻りがおこります。オフィスホワイトニングで白さを維持するためには、数ヶ月に1度の再ホワイトニングを受け続けなくてはなりません。そう考えると、オフィスホワイトニングだけで白さを維持するのは、難しい部分があります。
おすすめは、オフィスホワイトングとホームホワイトニングを併用する方法です。オフィスホワイトニングで、満足のいく白さになった後は、ホームホワイトニングで白さを維持していきます。ホームホワイトニングの基本は、2週間毎日、決まった時間マウスピースを装着して歯を白くしていく事ですが、自由度が高いホワイトニング方法でもあります。色戻りが気になってきたら、しばらく装着を続け、希望の白さになったらしばらく装着を止めるようにします。そうする事で、長い期間白さを持続しやすくなります。一度マウスピースを作ってしまえば、ジェルは追加購入する事ができるので、長期間のメンテナンスに適しています。一気に白くしたい場合には、再びオフィスホワイトニングを行うと良いでしょう。
オフィスホワイトニングで白くなった歯は、永遠ではありません。時間の経過と共に色戻りが起こってしまいます。白さを維持するためには、白さの持続期間内に、再ホワイトニングをする必要があります。再ホワイトニングを繰り返すのは、面倒に感じてしまう事もあると思います。そのような場合には、ホームホワイトニングを併用するのがおすすめです。
ご自分のスタイルに合った方法で、白い歯を維持していきましょう!
当院は、医院でおこなう「オフィスホワイトニング」と自宅でおこなう「ホームホワイトニング」の両方を取り扱っております。1回の通院で歯を白くし、ホームホワイトニングでしっかりと白さを維持したい方はぜひ当院のホワイトニングをご検討ください。
ホワイトニング効果が現れにくい口腔環境
口腔内が、ホワイトニング効果が下がるような環境になっていないでしょうか。お口は、毎日使う体の器官です。口腔環境を定期的に見直すことが大切です。
(1)歯に汚れや歯石がたくさん付着している
歯科医院でホワイトニングを始める際は、最初に汚れや歯石を除去し、薬剤が歯に浸透しやすい環境にします。しかし、長期間ホームホワイトニングを続けていると、再び汚れや歯石が付いてくる事があるでしょう。定期的に歯石除去やクリーニングを受けて、ホワイトニング効果が現れやすい口腔環境を保ちましょう。
(2) 着色しやすい飲食物を頻繁に摂取している
ホワイトニング期間中は、着色しやすい飲食物を極力控える事が望ましいです。コーヒーやお茶類、カレーやミートソース等の色の濃い食べ物、着色しやすくさせる炭酸飲料やスポーツドリンクは、なるべく控えるようにしましょう。
(3) 喫煙
喫煙は着色の原因となります。日頃、喫煙している方は、突然禁煙するのは難しいことだと思いますが、できるだけ控える事が望ましいです。そして、白い歯を維持したいとお考えでしたら、禁煙できるようにする事をおすすめします。喫煙している限りは、着色しやすい環境が続きます。白い歯と歯の健康のために禁煙は必要不可欠です。
ホワイトニング専門歯科の「ホームホワイトニング」
当院は、ホームホワイトニングの薬液に「15%過酸化水素」を使用しています。この過酸化水素は歯科医院と同じ成分で、パワーが強く1日1時間の装着で効果を発揮します。
ホームホワイトニングをずっと続けているのに効果が感じられない方や、効果のあるホームホワイトニングを行いたい方はぜひ当院のホームホワイトニングをご検討ください。
ポリリン酸ホワイトニングとは
ポリリン酸ホワイトニングは、「ポリリン酸ナトリウム」を使って行うホワイトニングのことを指します。ホワイトニング薬剤「過酸化水素」に、「ポリリン酸ナトリウム」を混ぜたものを使用する方法です。
(1)ポリリン酸ナトリウムの安全性
ポリリン酸とは、化合物のリン酸が多数結合してできた物質です。その一種であるポリリン酸ナトリウムは、変色防止などの目的で、食品添加物とし使用されており、厚生労働省が安全性を認めているので心配はいりません。
歯磨き粉や洗口剤などに含まれていることが多い安全な物質です。洗剤中にも含まれることがあり、着色物を除去する作用があります。
(2)ポリリン酸を配合する理由
ポリリン酸自体は、歯の漂白効果はありませんが、歯の汚れを落とし、歯の表面にステインや歯石がつくのを防止する効果があります。
ホワイトニング剤に、ポリリン酸を配合することで、過酸化水素の薬剤単独で得られるホワイトニング効果に加えて、ポリリン酸によって得られる効果を二重に得ることができます。
また、ポリリン酸を配合することによって、過酸化水素の濃度を下げて、ホワイトニング時に現われやすい痛みを軽減させる目的があります。
過酸化水素の濃度が下がるので、もちろんホワイトニング効果は弱まります。まれに、「ポリリン酸ホワイトニングは、通常のホワイトニングよりも白くなる」というような宣伝文句を見かけますが、根拠はどこにもありません。
ポリリン酸ホワイトニングの特長
ポリリン酸ホワイトニングには、次のような特長があります。ポリリン酸によって得られる効果については、使用するホワイトニングシステムや歯の状態によって個人差があります。
- リーズナブルな価格
ポリリン酸ナトリウムは非常に安価なので、ポリリン酸ホワイトニングの料金もリーズナブルな価格設定をしている歯科医院が多いです。その分、過酸化水素の濃度は低くなっています。 - ホワイトニング中や術後に痛みを感じることが少ない
過酸化水素の濃度が低くなるため、歯に伝わる刺激が弱くなります。術中や術後に痛みを感じることが少なくなります。 - 歯の表面がコーティングされて、着色しづらくなる
ポリリン酸ナトリウムには、歯の汚れを落とし、歯の表面にステインや歯石がつくのを防止する効果があります。 - ホワイトニング直後でも、食事制限が無い
ポリリン酸には、歯のコーティング効果があるため、ホワイトニング後の食事制限が必要ありません。
通常のホワイトニングの場合は、ホワイトニング後24時間は、歯の表面の保護膜(ペリクル)が剥がれているため、着色しやすくなっています。色がついている食べ物を避けるなど、食事に注意しなくてはなりません。
ポリリン酸ホワイトニングには、これらの特長がありますが、使用するホワイトングシステムや歯の状態によって個人差があります。
ポリリン酸ホワイトニングのデメリット
ポリリン酸を配合したホワイトニングは、メリットばかりではありません。次のようなデメリットがありますので、知っておきましょう。
(1) ホワイトニング効果が弱くなる
ポリリン酸ホワイトニングは、通常より過酸化水素濃度が低くなるため、その分ホワイトニング効果が弱くなります。ポリリン酸が作用するのは、歯の表面のみです。歯自体を漂白する効果はないので、ホワイトニング効果が増すことはありません。
「歯を白くすること」を目的として行うホワイトニングにおいて、歯を白くする効果が弱くなってしまうのは、大きなデメリットとなります。
(2) ホワイトニングを行う歯科医院の全てで実施していない
ポリリン酸ホワイトニングを希望していても、ホワイトニングを行っている歯科医院全てで、行っているわけではありません。
当院では、ホワイトニング効果を重視しているため、ポリリン酸を配合したホワイトニングは行っていません。
ポリリン酸を配合していなくても、痛みを軽減する工夫として、ホワイトニング後の痛みを軽減させるため、必ずしみ止めの薬を塗布するなどして対応しています。また、ホワイトニング後の着色を防止するため、ホワイトニング成分配合の歯みがき粉の取り扱いをしています。
過酸化水素を使わない「ポリリン酸ホワイトニング」に注意!
「ポリリン酸ホワイトニング」を行っていると宣伝しているサロンやエステがあります。しかしそれは、過酸化水素を使ったホワイトニングではありませんので、歯を白く漂白する効果はありません。歯科医院で行う「ポリリン酸ホワイトニング」とは、全く異なるものなので注意しましょう。
(1)セルフホワイトニングについて
サロンやエステで行っているのは、「セルフホワイトニング」という形式のホワイトニングです。セルフホワイトニングとは、近年広がっているホワイトニング方法で、セルフホワイトニング専用のサロンやエステに出向き、自分自身で施術を行う方法です。自分自身で施術を行うことから「セルフ」という言葉が使われています。
医師・歯科医師・歯科衛生士以外が、お口の中の施術をすることは、法律で認められていません。セルフホワイトニングは、自分自身で施術を行うことで、医療機関以外の所でもホワイトニングを行うことができるようにした“抜け道”とも言えるホワイトニング方法です。
(1)歯科医院のポリリン酸ホワイトニングとの違い
サロンやエステのような歯科医療機関以外の所では、過酸化水素を使ったホワイトニングを行うことは違法となっています。過酸化水素が配合されていないので、歯の漂白効果はありません。
セルフホワイトニングで使われるホワイトニング剤には、ポリリン酸以外に、酸化チタンや重曹など市販で購入可能な成分を配合している事もありますが、いずれも歯の漂白効果はありません。
(2)セルフホワイトニングのポリリン酸ホワイトニングの効果
ポリリン酸が含まれていても、歯の内部までは漂白することはできません。歯の表面に付着した着色汚れを除去し、汚れを付きにくくします。“歯のホワイトニング”ではなく、“歯のクリーニング”だと考えるとわかりやすいです。歯の汚れを除去して、歯を“本来の白さ”に戻すことから“ホワイトニング”という言葉が使われています。
セルフホワイトニングでも、歯科医院のようにライトを照射することがありますが、ポリリン酸にライトを照射しても、何の作用もありません。
「ポリリン酸ホワイトニング」とは、ホワイトニング薬剤「過酸化水素」に「ポリリン酸ナトリウム」を混ぜて使用するホワイトニング方法です。歯のホワイトニングを行いながら、ポリリン酸の歯の汚れを落とし、歯の表面にステインや歯石がつくのを防止する効果を得ることができます。
しかし、ポリリン酸自体にホワイトニング効果は無く、ポリリン酸を配合することで、過酸化水素の濃度が低くなることから、「歯を白くする効果」は弱まってしまいます。通常のホワイトニングよりも白くなることはありませんので、覚えておきましょう。
セルフホワイトニングで効果を感じなかった方へ
ホワイトニングに興味が出た時、まずはお試しでやってみようとセルフホワイトニングからスタートされてみるという方は少なくありません。しかし、「セルフホワイトニングに何回か通っているけれど効果を感じない」という方は案外多いものです。実はセルフホワイトニングで目指せる白さではご本人も周囲の方も白いと実感できる自然な白さには近づけない場合がほとんどです。
ではなぜセルフホワイトニングで歯を白くすることはできないのでしょうか?そのカラクリを詳しく解説していきます。
セルフホワイトニングで歯が白くならない理由
1.実際得られる効果と「白い」という表現の間にギャップがある
セルフホワイトニングで得られる効果は歯の表面の汚れが落ちることにより感じるものです。「汚れがついていた状態よりは白くなった」と感じるというものなので、歯の表面が汚れていた方は汚れが落ちたことにより白くなったと感じる場合があります。この汚れが落ちることで得られる歯の色味のことをセルフホワイトニングでは歯本来の白さと表現しているのを見受けますが、残念ながら歯本来の白さ=歯が白く見えるという訳ではありません。
歯本来の白さというのは汚れがついていない場合のもともとのご自身の歯の状態の色味のことを指しています。このもともとの歯の色味には個人差がありますが、日本人の平均の歯の色味自体がそもそもとして人から見ると黄色いと感じる場合が多いです。次の画像は歯のシェードガイドという歯の色見本です。黄色いお色味から白い色味に向けて明度順に20段階で並んでいます。
見ていただくとご理解して頂きやすいように日本人の平均の黄ばみの程度というのは「白い」と表現するのは少しオーバーかもしれません。また歯を白くしたいと思われる方に実際にシェードガイドを歯に当てて見て頂くと、8割以上の方が医療ホワイトニングで目指される白さを目指したいと仰られます。
ご自身が目指したい歯のお色味はどの辺りのお色味でしょうか?なりたい歯の色味によってセルフホワイトニングなのか医療ホワイトニングなのか選ぶホワイトニングの種類が変わります。
2.施術の直後は歯の表面が乾燥しているので一時的に白く見える
これは医療ホワイトニングでも同様ですが、施術直後は最も歯が白く見えます。理由は歯の表面に薬剤を塗布しライトを照射することにより歯の表面が一時的に乾燥するからです。歯の表面が乾燥している状態というのは唾液で歯が濡れている状態よりも歯が白く見える傾向にあります。この乾燥状態は施術後数時間で改善しますが、改善した後も医療ホワイトニングは歯自体に薬剤が直接作用しているので白さを実感して頂きやすいです。しかし、セルフホワイトニングでは薬剤が歯の表面の汚れに作用し、歯自体に作用している訳ではないので乾燥状態が改善すると施術前とあまり変化のない状態に戻ってしまうという場合が多いです。実際にセルフホワイトニングをご経験された方のお話では、直後は白くなったように感じるが直ぐに戻ってしまうので、週に1回ほどの頻度で通わなければならなかったという事をお伺いしました。
セルフホワイトニングと医療ホワイトニングの比較
実際セルフホワイトニングと医療ホワイトニングではどのような違いがあるのでしょうか?価格や頻度、メンテナンスなどで比較してみましょう。
セルフホワイトニング | オフィスホワイトニング(医療) | ホームホワイトニング(医療) | |
効果 | 歯のもともとの色味 | 自然で透明感のある白さ | 自然で透明感のある白さ |
通院 | 必要 | 必要 | 不必要 |
頻度 (白くしていく時期) | 週に1〜3回 | 2〜4週間に1回 | 週に3回以上の使用 |
頻度 (メンテナンス) | 2週間に1回程度 | 3〜4ヶ月に1回程度 | 月に2〜3回の使用 |
所要時間 | 約30〜60分 | 約60〜90分 | 約30分〜2時間 |
価格相場 | 1回3,000〜5,000円 通い放題サブスクタイプ 月額10,000 〜20,000円 | 1回15,000 〜50,000円 | 20,000〜40,000円 |
いかがでしょうか?メンテナンス期間まで含めたトータルで考えるとセルフホワイトニングが安いとは一概に言えないかもしれません。
目指したい歯のお色味やご予算に応じて適切なホワイトニングを選んで頂けるのが患者様にとって最も良いと思います。渋谷東京矯正歯科ではカウンセリングのみでのご予約も可能です。現状の黄ばみやご自身が目指したい白さを確認されてみたいという方はぜひご活用ください。
自宅で行うホームホワイトニングの効果
ホームホワイトニングとは
ホームホワイトニングは飲食時間以外の好きなお時間にいつでも使用できるホワイトニング方法です。ご自身の歯型の型をとり、カスタムメイドのマウスピースを作製します。そのマウスピースにホワイトニングジェルを入れ、装着することにより歯を白くします。
ホームホワイトニングの効果
ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングと比較すると、薬剤の濃度が低いためホワイトニング効果が出るのに時間がかかります。ホームホワイトニングのみで歯を白くする場合には、個人差がありますが、1〜3ヶ月程度かかります。また、元々の黄ばみが強い方では6ヶ月ほどかけてホームホワイトニングを継続することもあります。
ホームホワイトニングの費用
ホームホワイトニングの費用の相場は15000円〜30000円程度です。マウスピースとホワイトニングジェルをセットで販売しているクリニックが多いですが、ホワイトニングジェルが足りなくなった場合には追加での購入が必要となります。
ホームホワイトニングの来院回数
ホームホワイトニングの来院回数はマウスピース作製のための型取りとマウスピースの引き取りの2回の来院が必要となります。マウスピースの引き取りを郵送でする場合もありますが、なるべく引き取りでマウスピースの適合を歯科医師もしくは歯科衛生士に確認してもらうのが良いです。万が一、適合が悪い場合ホワイトニング効果が減弱する可能性があります。例えば急ぎの予定がある場合や遠方などやむを得ない場合以外は来院されることがおすすめです。
ホームホワイトニングのメリット
ホームホワイトニングのメリットは自分の好きな時間に気軽にホワイトニングができること。食事の時間以外いつでも使用できるので、継続しやすい事などが挙げられます。また、オフィスホワイトニングに比べるとホワイトニング効果の持続期間が長いため、一度白くした状態を長く保つことができます。
また、歯軋り用のマウスピースなどに比べると材質が比較的薄くて使用しやすいです。
ホームホワイトニングのデメリット
ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングと比較すると濃度の低い薬剤を使用しているため、効果を感じるまでに時間を要します。また、装着時間は2時間程度を推奨していますが、極端に長い時間の装着やホワイトニングジェルの量が多かったるすると痛みが出ることもあります。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの違い
オフィスホワイトニングは歯科医院で高濃度の薬剤を用い、歯科医師もしくは歯科衛生士による施術を受けます。高濃度の薬剤を使用するため、ホームホワイトニングに比べるとホワイトニング効果に即効性があります。
しかしデメリットとして色戻りのしやすさがあげられます。その点、ホームホワイトニングは白くなるスピードは緩やかですが、色もちが良いとう特徴もあります。
それぞれのメリット・デメリットを考慮すると、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用して使用するデュアルホワイトニングが最も効果の高いホワイトニング方法です。
ホームホワイトニングのみでも白くなるのか?
上記ではデュアルホワイトニングがおすすめの方法だと記述しました。ではホームホワイトニンングだけで歯を白くすることは難しいのか?というと、そうではありません。デュアルホワイトニングに比較すると期間はかかりますが、ホームホワイトニングのみでも白くしていくことが可能です。
ホームホワイトニングのみで歯を白くするのに最適な人
ホームホワイトニングのみで歯を白くする場合、白くなるまでの時間はかかりますが一度マウスピースを作成すると後はジェルの購入のみで使用できるので、トータルの費用でゆうとデュアルホワイトニングに比べると安くなる傾向にあります。例えば、大学生の方で費用を抑えたい方などにおすすめといえます。また、飲食時間以外いつでも使用できるので、育児中など外出するのが難しい方にもおすすめです。
ホームホワイトニングの効果をアップさせるには
ホームホワイトニングの効果をアップさせるための方法として歯のクリーニングが有効です。歯の表面に汚れが付着したままだと歯の内部への薬剤の浸透が下がります。クリーニングで歯の表面の汚れを落とすことにより、ホワイトニング薬剤の浸透が良くなり、ホワイトニング効果がアップします。
ホームホワイトニングが及ばす相乗効果
ホームホワイトニングを始めることにより、自分自身の歯をよく観察する機会が増えます。それによりブラッシング時間などが長くなり、相乗効果的に口腔内の清掃状態がよくなる事があります。
ホームホワイトニングの注意点
ホームホワイトニングでは1度マウスピースを作製するとホワイトニングジェルを追加購入することで使用を継続することが可能です。このホワイトニングジェルの購入に関してですが、歯科医院で歯科医師指導のもと購入することが正しいです。最近ではネットなどでジェルを購入できることもあり、知識がないままに高濃度のジェルを購入したり、または誤ってオフィスホワイトニングで使用する薬剤を購入してしまったりする方がおられます。そもそもこのような過酸化尿素や過酸化水素を含むホワイトニング商材は歯科医師や許可を受けた業者でなければ購入することができません。このような規制があるにも関わらず完全に守られていないのが現状です。低価格だという理由で安易に購入してしまうと歯茎が爛れたり強い痛みを感じる事となります。
このような事を防ぐためにも歯科医院で購入されることがおすすめです。
ホームホワイトニングの流れ
①カウンセリング
②マウスピースの作製
③マウスピースの受け取り
④ホームホワイトニングスタート
ホームホワイトニングでのメンテナンス
ホームホワイトニングで白くなった歯のメンテナンスは、月に2〜3日程度のホームホワイトニングにより白さの維持が可能です。色戻りのしやすさにも個人差があるので、戻りにくい方はもう少し期間をあけてのメンテナンスでも白さを維持できます。
以前に作製したマウスピースを使用することができるか?
こちらはよくご質問頂くことのひとつですが、マウスピースの種類や形状によります。例えば歯軋り用に作製したマウスピースや矯正治療後のリテーナ用マウスピースなどは歯の全体を覆っていない場合があります。歯全体を覆えていないと薬剤が歯の際側には浸透せず、色むらになる可能性があります。使用できる場合もあるので、手持ちのマウスピースを使用したい場合には来院時にご持参されることをおすすめします。
いかがでしたでしょうか?ホームホワイトニングは自宅で自分自身で行うと思うと不安に感じる方もおられますが、歯科医師指示のもと正しく行えば安全なホワイトニング方法のひとつといえます。自分のペースでホワイトニングを初めてみたい方にはぜひおすすめです。
ホームホワイトニングとセルフホワイトニングってどっちがいいの?
「ホワイトニングに興味はあるけど、種類が多すぎてわからない。」
「歯を白くしたいけど、値段が高そう。」
「定期的に歯科医院に通うことが難しい。」
このような理由でホワイトニングを始めることができていない方も多いのではないでしょうか?
けど、ホワイトニングに興味がある。ホワイトニングをしてみたい。
今抱えている歯の黄ばみという悩みやコンプレックスを解消したい。
真っ白な歯を手に入れたくありませんか?
ホワイトニングは大きく分けて4種類あります。
- 歯科医院で歯科医師または歯科衛生士による施術をうける「オフィスホワイトニング」
- 歯科医院で受診を受け、自宅で自分で行う「ホームホワイトニング」
- オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた「デュアルホワイトニング」
- 自宅やサロンで、自分で行う「セルフホワイトニング」
コロナ禍により自宅にいる時間が増えた方、非対面接客に魅力を感じるようになった方も多いのではないでしょうか?
今回は自分で行うことができるという点に着目して、「ホームホワイトニング」と「セルフホワイトニング」をご紹介致します。
セルフホワイトニングとは
セルフホワイトニングとは、歯科医院を受診することなく自分でホワイトニングを行うことです。
大きく分けて2種類あります。
サロンや専門店で行う
サロンや専門店で行うセルフホワイトニングとは、店員さんから説明を受け自分で施術を行うものです。
基本的にホワイトニングは、歯科医師または歯科衛生士以外行うことができないと法律で定められています。
そのため、セルフホワイトニングでは自分で薬剤を塗布、照射を行います。
歯科医院で行われるホワイトニングに使用されている薬剤は「歯の色素を漂白する」ものであり、使用にあたり歯科医師の診断が必要です。
そのため、サロンや専門店では歯科医師の診断が必要ではない薬剤の濃度が低いものが使用されています。そのため、オフィスホワイトニングと比べると効果には差があります。
ただ、施術を店員ではなく、自分でが行うため人件費を抑えることができます。
そのため、歯科医院で行われるホワイトニングに比べ費用が大幅に安いことが特徴です。
ホワイトニングをサロンで行うか、歯科医院で行うか悩まれている方は、それぞれの違い、特徴を調べた上で選択されることをおすすめします。
オフィスホワイトニングをセルフホワイトニングの違い
セルフホワイトニング | オフィスホワイトニング | |
目指す白さ | 本来の歯の白さ | 本来の歯以上の白さ (過酸化水素水を使用) |
効果がある着色の原因 | 食べ物、飲み物による着色 | 歯そのものの黄ばみ、黒ずみ |
効果を実感できる回数 | 3〜5回 | 1回 |
費用 | 1回あたり2,000円〜 5,000円程度 | 1回あたり10,000円〜40,000円程度 トータルで数十万円かかることも |
一番の大きな違いは実現できる歯の白さの違いです。
セルフホワイトニングはその人がもつ本来の歯の白さに、オフィスホワイトニングでは本来の歯以上の白さを実現することができます。
なぜなら、セルフホワイトニングでは使用することのできない「過酸化水素」をオフィスホワイトニングでは使用することができるからです。
過酸化水素は殺菌・漂白作用を持つ水溶液で、傷口の消毒や衣類用漂白に利用されています。
歯をホワイトニングする際は、30%程度の過酸化水素水を利用します。
高濃度の過酸化水素水は劇物にあたり、用法を間違えば危険であることから「歯科医師もしくは歯科医師の指導の歯科衛生士が処置すること」と法律で決められています。
そのため、本来以上の白さを追求する場合は、歯科医院での施術が必要です。
2番目の違いは、やはり費用面。
セルフホワイトニングとオフィスホワイトニングでは大きな違いがあります。
人件費を抑えることができるセルフホワイトニングに比べて、歯科医院で受けるホワイトニングは自費診療なので、値段の設定は様々です。
自宅で行う
自宅で行うものと言っても、様々なものがあります。
1.ホワイトニング効果のある歯磨き粉
ドラックストアや通販でよく見かけますよね。
もしかしたら、使用したことがある、使用しているという方も多いかもしれません。
歯磨き粉に含まれる成分に着目したことはありますか?
〈ホワイトニング効果が期待できる成分〉
- ポリリン酸ナトリウム
歯の表面についた着色や汚れを落としてくれる働きがあります。
また、歯をコーティングし、着色や汚れが再び付着するのを予防する効果も期待できます。 - ハイドロキシアパタイト
歯の表面が粗くなり、光沢が見られない方におすすめです。
歯の表面であるエナメル質に近い成分で、歯の表面にある目に見えない傷を埋め、歯の表面を整える効果が期待できます。
歯の表面が整うため、歯垢や着色汚れが起こりにくくなります。 - 研磨剤
歯の表面についた着色や汚れを落としてくれる働きがあります。
着色の大きな原因となる、たばこをよく吸う方、赤ワインやコーヒーをよく飲む方にとって、効果的であると言えます。
しかし、研磨剤の入った歯磨き粉を多用すると、歯の表面であるエナメル質を傷つけてしまう恐れがあります。
エナメル質の中を象牙質といい、これは神経に繋がっています。
研磨剤により、象牙質を傷つけてしまうと知覚過敏症に繋がる可能性もあるので、使用頻度には注意が必要です。
普段は研磨剤の入っていない歯磨き粉を使用し、着色汚れが気になったときにのみ研磨剤が含まれた歯磨き粉を使用することをおすすめします。
市販の歯磨き粉は、あくまでも歯の汚れを落とすものです。
つまり、生まれ持った歯の色の白さまでしか戻すことができません。
毎日使用することで、食べ物や飲み物、タバコによる着色汚れを防ぐことができます。
2.歯のマニキュア
初めて聞いた方も多いのではないでしょうか?
マニキュアといえば、爪に塗るものを思い浮かべますよね。
歯のマニキュアとは歯の表面に白色や透明の塗料を塗る「マスキング効果」によって歯を白く見せることができるアイテムです。
自宅で簡単に行うことができ、一時的に(1日間)白い歯を手に入れることができます。
市販で購入することができます。
塗り方によっては、色むらが出やすいので工夫が必要です。
使用後は、入念な歯磨きをして、マニキュア部分を取り除くように注意しましょう。
虫歯、歯周病、口臭などの歯周トラブルに繋がる可能性もあります。
3.歯の消しゴム
こちらも初めて聞いたという方が多いのではないでしょうか?
ホワイトニングの歯の消しゴムとは、消しゴムのように歯の表面を削って着色汚れを落とします。
歯の部分に付着したステインやヤニなどに効果的です。
ピンポイントで落としたい汚れを落とすことができます。
インターネットなどでは海外製の歯の消しゴムが販売されていますが、研磨力が強すぎて歯の表面を傷つけてしまう商品もあります。
歯の表面を削っているということを忘れずに、使用頻度や使用方法には十分に気をつけるべき商品です。
4.ホワイトニングシート
こちらは聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
少し前に、SNSで話題になっていましたよね!
実はホワイトニングシートはアメリカで定番なんです。
ホワイトニングテープは薄いフィルム状の素材からできていて、直接歯に貼り付けて使用します。
オフィスホワイトニングでも使用されている過酸化水素が10%含まれているので、直接歯に作用してホワイトニングしてくれます。
他に紹介したセルフホワイトニングと比較しても、簡単にケアできてなおかつ即効性もあるため、SNSで話題になりました。
ただ、先ほども言いましたが高濃度の過酸化水素は劇物です。
日本では濃度6%を超えると劇物に指定され、薬局で取り扱うことができません。
こういった理由から、日本ではホワイトニングテープをあまり見かけないのです。
ホームホワイトニングとは
歯科医院で自分の歯並びにあったマウスピースを作成し、専用の薬剤をマウスピースに入れ、装着することによって歯を白くする方法です。
1回あたり数時間装着し、2〜4週間ほど毎日継続してホームホワイトニングを行います。
そうすることで効果を実感することができます。
オフィスホワイトニングに比べて低濃度の薬剤を使用するので、効果が出るまでに時間はかかりますが、ゆっくりかけて白くしていく分、効果が長く継続するというメリットがあります。
マウスピースの装着時間は、1日1回、大体2時間程度。
けっして短い時間ではないですよね。
「ホワイトニングをしながら」テレビをみたり、ストレッチをしたり、勉強したり。
白い歯を手に入れながら、おうち時間を楽しみましょう。
オフィスホワイトニングと比べて色素の分解が細かくなるため、色戻りまでの時間が長い(=色持ちがいい)という点がメリットの1つです。
ゆっくり掛けて白くすることで、歯の表面の荒れを抑えることができ、透明度のある仕上がりになります。
またマウスピースを作成すれば、あとは歯科医院で薬剤を購入すればいつでもホワイトニングを行うことができるので、コストパフォーマンスが高いです。
一度やめても、薬剤さえあればいつでもホワイトニングを再開することができるのもいいですよね。
ただ、歯の白さに満足するまでは毎日使用することが勧められています。
自分で行うのがめんどくさく感じる方、まとまった時間を取ることができない方には難しいのかもしれません…。
そんな方は、一度で効果を実感できるオフィスホワイトニングが向いているのかもしれませんね!
なりたい歯の白さ、自分に合っている方法、時間、費用など、様々な観点から、あなたに合った方法を見つけてくださいね!
ホームホワイトニングで使用される薬剤は医薬品に準ずる扱いになっています。
歯科医院を受診のうえ、歯科医師の指導のもと行うようにしましょう。
また、海外製品を独自に取り寄せてホワイトニングを行う方もいますが、なかには歯をより白くする成分が含まれた、厚生労働省の認可を得ていない薬剤も多くあります。
とても危険なため、歯科医院で適切な薬剤を購入しましょう。
ホワイトニングのメンテナンスペース
1度理想の白さまで白くした歯。その後のメンテナンスはどれくらいの期間でどのようにすると良いでしょうか?
メンテナンス方法別に分けてみていきましょう。
ホームホワイトニングでメンテナンスする場合
理想の歯の白さに到達した後、継続的にホームホワイトニングで白さを維持するためには、1ヶ月に2〜3回程のホームホワイトニングを続けて頂くのが最適なペースです。ホームホワイトニング装着の推奨時間は30分〜2時間程度ですが、痛みの加減や使用するジェルの種類によっては寝てる時間にホームホワイトニングをする事も可能です。この使用方法はマウスピースのタイプや人によっても個人差があるので、歯科医師の指導のもと使用するのが適切です。
オフィスホワイトニングでメンテナンスする場合
オフィスホワイトニングでメンテナンスする場合には3ヶ月に1回程度のペースでメンテナンスをするのが理想です。色持ちが良い方は半年ほどの感覚を開けてメンテナンスをされる方もおられます。
また、歯を白くしていく過程でホームホワイトニングを併用して理想の白さに到達された方は上記の頻度がおすすめですが、オフィスホワイトニングのみでホワイトニングをされている方は色戻りが早いため、1〜2ヶ月に一度程度のペースで通われることがオススメです。
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニング両方でメンテナンスをする場合
併用でメンテナンスされる方の多くは、ホームホワイトニングを続けながら、イベント事など特別な日の直前にオフィスホワイトニングを受けられます。基本的にホームホワイトニングで白くした歯は色戻りが緩徐なので、メンテナンス頻度がオフィスホワイトニングのみで白くした歯に比べると少なくて済みます。
ホワイトニングメンテナンスの際にはクリーニングも併用するのがおすすめ
ホワイトニングを受ける際、歯の表面の汚れをしっかりと落とすクリーニングを併用すると、ホワイトニング効果がアップします。歯の表面に汚れが付着したままだとホワイトニング効果が減弱してしまうので注意が必要です。クリーニングを受ける頻度は通常3ヶ月に1度がおすすめです。また、クリーニングで汚れを除去すると、虫歯や歯周病の予防にも繋がります。
クリーニングに関しては下記記事を参考にしてください
ホワイトニングのメンテナンスはご自身の生活リズムや色戻りの加減によって変化します。気になる方はお気軽にご質問ください。
最速で白くするデュアルホワイトニング
ホワイトニングを始める時、その効果を最速で感じたいと思いませんか?ホワイトニング方法の中でも最も効果の高いデュアルホワイトニングをご紹介します。
デュアルホワイトニングとは?
デュアルホワイトニングとはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用して使用するホワイトニング方法のことです。それぞれのメリットによる相乗効果によってホワイトニング効果を最大限に引き揚げてくれます。
なぜデュアルホワイトニングの効果が高いのか
この理由に関してはオフィスホワイトニング、ホームホワイトニングそれぞれの特性を知る必要があります。
まず、オフィスホワイトニングとは歯科医院でするホワイトニングのことです。歯科医院で歯科医師または歯科衛生士による処置を受けることができるため、高濃度の過酸化水素を使用して即効性の高いホワイトニング効果を得ることが可能です。しかし即効性が高い反面デメリットとして効果の持続期間が短いという点が挙げられます。このため、オフィスホワイトニングのみのホワイトニングでは持続期間を維持するために継続的にオフィスホワイトニングを続ける必要があります。
そして、ホームホワイトニング。ホームホワイトニングは自分の歯型に合うマウスピースを作製し、そのマウスピースにホワイトニング用ジェルを入れることにより使用します。食事の時間以外いつでも使用できるので自分のペースでホワイトニングを続けられることと時間をかけてゆっくりと黄ばみを落とすことにより歯の内部の黄ばみがしっかりと落ちてホワイトニングの持続期間が長いです。しかし持続期間が長いもののオフィスホワイトニングの比べると白くなる速度は遅く、理想の白さに到達するのに時間を要します。
この2つの方法を併用することによりそれぞれの長所が相乗効果となり期間を短縮し、ホワイトニング効果の持続期間も高めてホワイトニングをすることが可能になります。
デュアルホワイトニングがおすすめな人
では、どんな人にデュアルホワイトニングが向いているでしょうか?
・短期間で高いホワイトニング効果を得たい方
・結婚式や成人式など記念日を控えている方
・ホワイトニング効果を長続きさせたい方
デュアルホワイトニングは上記のような方におすすめのホワイトニング方法です。
また、例えば生活習慣などでどうしてもホームホワイトニングをするのが難しい方やマウスピースが苦手な方はオフィスホワイトニングのみでホワイトニングをされる方もおられます。反対にクリニックに通うのが難しい方や効果を感じるまでの期間に拘らない方はホームホワイトニングのみのホワイトニングを選択されることもあります。
デュアルホワイトニングの流れ
- カウンセリング
- 歯型の型取り・マウスピースの作製
- オフィスホワイトニングの開始
- マウスピースのお渡し、ホームホワイトニングの開始
- 2〜3週間に1度のオフィスホワイトニング、ご自宅でのホームホワイトニング
- 理想の白さに到達
- 定期的なメンテナンス
1.カウンセリング
問診票をもとにお話しを伺い、ライフスタイルなどに関してや色見本を用いて目標の白さを決めます。
2. 歯型の型取り・マウスピースの作製
上下の歯の型取りをし、マウスピースを作製します。作製期間は約1週間です。
3. オフィスホワイトニングの開始
歯の表面にたくさん汚れが付着している場合には歯のクリーニングで汚れを落としてからオフィスホワイトニングをする場合もあります。
4. マウスピースのお渡し、ホームホワイトニングの開始
マウスピースの適合を確認し、使用方法の詳しい説明を行います。
5. 2〜3週間に1度のオフィスホワイトニング、ご自宅でのホームホワイトニング
オフィスホワイトニング施術の際にホームホワイトニングの進捗状況を確認します。
6.理想の白さに到達
約1〜3ヶ月で理想の白さに到達します。
7.定期的なメンテナンス
色戻りが気になり始めたらオフィスホワイトニングもしくはホームホワイトニングでメンテナンスを行います。
ご自身にあったホワイトニング方法は何か?それを知るためにもまずはカウンセリングを受けられる事がオススメです。
ホワイトニングがもたらす心身への影響
ホワイトニングがもたらす身体への影響
ホワイトニングをすることにより身体へはどんな影響があるでしょうか?
ホワイトニングを始めることにより、今まであまり気にかけていなかったご自身のお口の中に関心を持たれる方が多いです。口腔内への関心が増すと、口腔ケアに変化が現れます。この口腔ケアが変化する事で、お口の中口腔内細菌(虫歯菌や歯周病菌など)の数が少なくなり、虫歯や歯周病の予防に繋がります。具体的にどのように口腔ケアが変化するか?変化の例として多いものをご紹介します。
・歯磨きの頻度が増える
朝・夜の1日2回だった歯磨きを昼も加えて1日3回磨くようになったという方が多いです。歯磨きの回数が増えると口腔内最近の数を減らすことができます。
・普通の歯ブラシから電動歯ブラシに変える
電動歯ブラシに興味を持ち、電動歯ブラシでのブラッシングに移行される方も多いです。同じ磨くのであれば、手磨きよりも電動歯ブラシの方が効率よく歯の表面につく汚れを落とすことができます。また、最近の電動歯ブラシは性能がよく、使用した後の歯のツルツル感を感じられる商品もあります。
口腔内への関心が増えた患者さまから、手磨きと電動歯ブラシどちらがおすすめか?というご質問をよく頂くので下記の記事にまとめております。
ぜひご参考にしてみてください。
・口腔ケアの際の清掃器具が増える
こちらも多く聞く変化です。今まで、歯ブラシの使用のみだった方から「フロスって使った方が良いですか?」というご質問を頂くことも多いです。この質問に対する回答はもちろんYESです。フロスや歯間ブラシのような補助清掃器具というのは、歯ブラシだけでは取り除けない汚れを落とすのに必要になります。歯と歯の間の汚れは歯ブラシによるブラッシングだけでは落としきれません。ですので、歯ブラシだけで取り除けない汚れを落とすためにはフロス等が必要になってきます。こちらの使用により、より口腔内の細菌を減らすことに繋がります。
口腔内の細菌数が減ることにより全身の健康に繋がる
ご自身の口腔内への関心が増えると、口腔内の細菌数が減り虫歯・歯周病の予防になる事は前述しました。
特に歯周病を予防する事により全身の健康への相乗効果を期待できます。
歯周病は脳梗塞・心筋梗塞・糖尿病との関連性が強いとされています。つまり、ホワイトニングを通して口腔内細菌を減らして歯周病を予防すりことにより全身疾患へのリスクを軽減する事にも繋がります。
歯周病と全身疾患への関連性は日本歯周病学会に挙げられている記事に分かりやすく解説されています。
ホワイトニングがもたらす心身への影響についての理解は深まりましたでしょうか?ホワイトニングに関わらず、何かをきっかけにご自身の心身へのご興味を増されることはとても大切なことだと思います。ホワイトニングが多くの方の心身をより健康に導くきっかけになりますと幸いでございます。
ホワイトニングと痛みの関係性
歯の黄ばみが気になる。ホワイトニングをしてみたいけれど
「痛いんじゃないかな」
「歯に悪いんじゃないかな」
と悩み、なかなか一歩を踏み出せない方もおられると思います。
今回はそんなホワイトニングによる痛みが気になる方に向けて解説をしていきます。
ホワイトニングで歯が痛くなる仕組み | 薬剤による刺激が歯の内側の神経に伝わり知覚過敏様の痛みが誘発 される |
痛みが出るタイミング | ホワイトニング中〜直後もしくは半日後に痛みが出るケースがある |
痛みが続く期間 | 通常数時間で消失。長くても1〜2日で消失する |
ホワイトニングによる痛みは人それぞれ異なります。普段から痛みを感じにくい方と感じやすい方では同じ刺激でも痛みの感覚が異なるからです。
またホワイトニングは痛いというイメージをお持ちの方も多いですが、日本でホワイトニングが実用化され始めたのが1990年代のこと。当時は薬剤の種類や数も少なく、この頃行われていたホワイトニングの影響ででホワイトニング=痛いというイメージをお持ちの方も多いですが、20年以上の時が経過し薬剤や器材も日本人向けのものなど新しい物が開発され、痛みがでにくいホワイトニングシステムがあるのが実際です。
では、そのホワイトニングのお痛みについて以下の項目に分けて、解説を続けていきます。
ホワイトニングは本当に痛いのか?
ホワイトニングで痛みが出る方といのは少なからずおられるのが実際です。ただ、前述した様に痛みの感じ方は人それぞれ違っており正確にデータを上げるのは難しいところがあります。
ホワイトニングの痛みを左右する大きな要因の一つは薬剤の種類が挙げられます。痛みに敏感な方は痛みが出にくい薬剤や器材を使用しているクリニックを選ばれることがおすすめです。
ホワイトニングで歯が痛くなる仕組み
ホワイトニングで痛みが出る人の多くは、ホワイトニングによる刺激で知覚過敏が誘発されることにより痛みがでます。
歯は内側から神経→象牙質→エナメル質という3層の構造からなります。ホワイトニングの薬剤が外側のエナメル質から象牙質に浸透し、さらに象牙質と神経の境目まで刺激が伝わると、痛みを感じることがあります。
ホワイトニングで痛みが出る4つの原因
①普段から自覚症状のある虫歯がある
普段からお痛みを感じる様な虫歯がある場合には虫歯が進行状態にある場合があり、ホワイトニングによる刺激を受けやすい状態といえます。このようなお痛みがある場合には、ホワイトニングの前に虫歯治療を優先することがおすすめです。
②歯に亀裂やひびがある
歯に亀裂やひびがあると、その部分からの薬剤の刺激が神経に伝わりやすく、ホワイトニングで痛みが出る可能性があります。この場合にはお痛みが出にくい薬剤の使用などで極力痛みが出にくい状況をつくることが大切です。
③歯周病が進行している場合
歯周病が進行している場合には、歯を支えている歯槽骨という骨が溶けていき、それに付随して歯茎の退縮も起きてきます。この歯茎の退縮が進むと、刺激を伝達しやすい歯の根の部分が露出されることにより、この部分に薬剤が付着すると痛みを引き起こす可能性があります。
④薬剤やライトの刺激が強い場合
薬剤やライトの刺激が強い場合にはその刺激が歯の神経に伝わりやすく、痛みが出る可能性が高まります。
ホワイトニングで痛みが出た時の対処法
①痛みどめを飲む
ホワイトニングでお痛みが出た場合の対処法のひとつとして鎮痛剤の服用があげられます。鎮痛剤の服用により大半の方はお痛みが治ります。
②暫く刺激の強い食べ物さ避ける
熱い食べ物や酸っぱい食べ物など刺激を誘発しやすい食べ物を控えることも痛みの増幅を抑えるために効果的です。ホワイトニングによるお痛みは数時間、長くても数日で治るものなので、その後は普通の
痛くないホワイトニングってあるの?
痛みが出にくいホワイトニングの薬剤や器材があるというのが実際です。1回のオフィスホワイトニングでかなりのトーンアップをするようなホワイトニングではお痛みが出る可能性が高くなる傾向にあります。ですので、お痛みが気になる方は1度の刺激が緩やかなホワイトニングを選ばれることがおすすめです。
ホワイトニングって認可のものと未認可のものがあるの?
ホワイトニングのお薬には認可製品のものと未認可製品の薬剤があります。そもそも認可とは、何の認可のことでしょうか?認可とは厚生労働省から承認を受けた製品のことを言います。そして、厚生労働省から認可を受けているホワイトニングの薬剤は医療機器として承認を受けています。
この医療機器とは、家庭用マッサージ器やコンタクト、ペースメーカーなど様々な製品があり、使用における安全上のリスクや目的、用途などの種別により分類されています。以下は医療機器のクラス分類と該当する製品例です。
クラスI一般医療機器 | 不具合が生じても、人体への影響が極めて 低いと考えられるもの | ホワイトニング用照射器 X線フィルム |
クラスII管理医療機器 | 人の生命の危険または重大な機能障害に直結する 可能性は低いもの | ホワイトニング用照射器 家庭用マッサージ機 |
クラスⅢ高度管理医療機器 | 不具合が生じた場合、人体への影響が大きいもの | 人工骨 人口心肺装置 |
クラスⅣ高度管理医療機器 | 患者への侵襲性が高く、不具合が生じた場合、 生命の危険に直結する恐れがあるもの | 心臓ペースメーカー |
日本でホワイトニングを取り扱っている歯科医院では認可の製品を使用しているクリニックもあれば未認可の製品を使用されているクリニックもあります。
認可製品は厚生労働省の介入があるため、安心度は高いです。しかし、未認可のものが安心度が低いかというとそういう訳ではありません。未認可の製品は歯科医師が個人で輸入しているものがほとんどであり、輸入のためには必ず歯科医師免許が必要であること、また、輸入の際には厚生労働省への届出が必要となっています。そして、未認可の製品は必要に応じて歯科医師の判断で治療に用いてよいとされています。
輸入製品に関しては、日本では未認可であっても仕入れ元の国では認可を受けている製品です。認可製品では出しきれない効果を未認可製品と併用することによりホワイトニング効果を強化することが期待できます。
ホワイトニングの適応年齢
歯の黄ばみを改善するための方法にホワイトニングがあります。歯の黄ばみは老若男女問わずに起こりうる悩みのひとつです。その悩みを解決するためのホワイトニングには最適な年齢や、年齢の上限下限などはあるのでしょうか?解説していきます。
歯のホワイトニングをするのに最適な年齢(効果が出やすい年齢)
歯のホワイトニングに最適な年齢は、最適ということの指標を「歯が白くなるスピードが速い事」と定義したとすると年齢が若ければ若いほどホワイトニングで歯が白くなるスピードは速い傾向にあります。しかし大前提として乳歯はホワイトニング適応外です。なので永久歯に生え変わってからできるだけ若い年齢の方の方がホワイトニングの効果は出やすいです。
ホワイトニングは何歳の人ができる?
ではホワイトニングの年齢制限についてお話をしていきたいと思います。まず、ホワイトニングをする年齢に上限はありません。実際にパールホワイトニングにも70代や80代の方がご来院されるケースもあります。年齢の高い方がホワイトニングをやってみようと思った理由に関しては、
・お孫さんに指摘された
・久しぶりに人に会うので黄ばみが気になりだした
という理由が多いです。
ただ、高齢の方がホワイトニングをする際には注意点があります。それは、年齢を重ねるほどホワイトニングの効果が出るのに時間や回数を要するということです。黄ばみは加齢現象のひとつでもあり、一般的に若年者に比べると年齢が高い方の方が薬剤の作用に時間を要します。お時間はかかりますが、ホワイトニング効果を得て頂くことでお孫さんとのコミュニケーションが増えたり、ご友人などから気づかれる方も多く、「やってよかった」と喜びの声を多数頂いております。
また、年齢の上限はありませんが、下限の制限はあります。ホワイトニングはクリニックにより疎らに差はありますが、凡そ18歳未満の方は禁忌としている場合が多いです。